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第110回薬剤師国家試験 問262〜263

65歳男性。2型糖尿病のため処方13にて治療していた。

最近、血糖コントロールが不良であることから、今回、処方3が処方4へ変更となり、処方12及び4が記載された処方箋を持ってかかりつけ薬局を訪れた。

問262(実務)
処方変更に関して、医師に疑義照会すべき内容はどれか。2選べ。

  1. セマグルチドの投与剤形
  2. セマグルチド錠の服用タイミング
  3. セマグルチド錠の開始用量
  4. セマグルチド錠とグリメピリド錠の併用禁忌
  5. セマグルチド錠とダパグリフロジン錠の併用禁忌
解答・解説

解答
23

解説
セマグルチド(遺伝子組換え)錠の用法及び用量、用法及び用量に関連する注意を下記に示す。

【用法及び用量】

通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として117mgを維持用量とし経口投与する。ただし、113mgから開始し、4週間以上投与した後、117mgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、117mg4週間以上投与しても効果不十分な場合には、1114mgに増量することができる。

【用法及び用量に関連する注意】

  • 本剤の吸収は胃の内容物により低下することから、本剤は、1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)とともに3mg錠、7mg錠又は14mg錠を1錠服用すること。また、服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること。分割・粉砕及びかみ砕いて服用してはならない。
  • 本剤14mgを投与する際には、本剤の7mg錠を2錠投与することは避けること。
  • 投与を忘れた場合はその日は投与せず、翌日投与すること。

問263(薬理)
処方14のいずれかの薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2選べ。

  1. グルカゴン様ペプチド-1GLP-1)受容体を刺激して、膵臓からのインスリン及びグルカゴン分泌を促進する。
  2. ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)を阻害して、小腸から分泌されるインクレチンの分解を抑制する。
  3. アンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害して、血中でのアンジオテンシンIの生成を抑制する。
  4. ミトコンドリア呼吸鎖複合体Iを阻害して、血糖値依存的なインスリン分泌を促進する。
  5. AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化して、肝臓での糖新生を抑制する。
解答・解説

解答
25

解説
1 誤
セマグルチド(遺伝子組換え)は、グルカゴン様ペプチド-1GLP-1)受容体を刺激して、膵臓からのインスリンを促進するとともにグルカゴン分泌を抑制する。

2 正
シダグリプチンは、ジペプチジルペプチダーゼ-4DPP-4)を阻害して、小腸から分泌されるインクレチンの分解を抑制する。

3 誤
エナラプリルは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害して、血中でのアンジオテンシンⅡの生成を抑制する。

4 誤
イメグリミンは、ミトコンドリア呼吸鎖複合体Iを阻害して、血糖値依存的なインスリン分泌を促進する。
(イメグリミンは処方14に含まれていない)

5 正
メトホルミンは、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化して、肝臓での糖新生を抑制する。

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