第109回薬剤師国家試験　問298〜299　食物アレルギー

解答
2、5

１　誤
食物アレルギーは、一般にⅠ型アレルギーによるものが多いため、原因食物を摂取してから数時間以内に症状が現れることが多い。

２　正
食物アレルギーでは、皮膚症状（じん麻疹、紅斑、痒み）以外にも、消化器症状（嘔吐、下痢）、呼吸器症状（喘鳴、咳）などを発症しやすい。

３　誤
プリックテストとは、プリック針でアレルゲンを少量皮膚に入れ、膨疹径を測定する即時型アレルギーに対する検査のことであり、一度に多くの種類の原因物質を調べることが可能であるため、スクリーニングに適しているが、確定診断には用いられない。

４　誤
皮膚症状には抗アレルギー薬が用いられる。なお、呼吸器症状（喘鳴、咳）に対して、アドレナリンβ₂受容体刺激薬が用いられる。

５　正
子供の頃の食物アレルギーは、多くは成長と共に軽減し、原因食物を食べることができるようになる。

解答
2、5

解説
１　誤
エピペン注射液は、使用する前に無色透明であることを確認する必要がある。

２　正
エピペン注射液は、一時的に症状を軽減させる目的で使用するため、使用後は、症状が改善しても必ず医療機関で診察を受けるよう指導する必要がある。

３　誤
エピペン注射液は、自己注射が認められており、症状が現れたらできるだけ速やかに注射するように指導する必要がある。

４　誤
エピペン注射液は、α受容体刺激作用による血管収縮作用を示す。食物アレルギーを起こすと、血管が拡張し、急激な血圧低下を起こすことがあるため、血圧を上昇させる目的でエピペン注射液を用いる。

５　正
エピペン注射液は、大腿部外側に着衣させた状態でも注射することが可能である。