54歳女性。数ヶ月前より、咽頭痛及び頸部リンパ節腫脹を認めた。精査の結果、悪性リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)と診断され、初回治療としてR-CHOP療法を開始するために入院となった。
化学療法施行前にB型肝炎ウイルスのスクリーニング検査を実施したところ、次の検査結果であったため、以下の処方が開始となった。
問216(物理・化学・生物)
この患者のB型肝炎ウイルス関連検査結果に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- HBs抗原は、エンベロープに含まれる抗原であり感染の指標となる。
- HBc抗体(+)、HBs抗体(+)という検査結果は、この患者が過去に組換え体HBs抗原タンパク質を成分とするB型肝炎ワクチンを接種したためである。
- この患者のHBs抗体を6ヶ月後に再測定して陽性であっても、B型肝炎ウイルスキャリアとはいえない。
- HBs抗原(-)、HBc抗体(+)という検査結果から、この患者は急性肝炎と判断される。
- HBV-DNAの検査では、宿主細胞の染色体内に挿入されたウイルスDNAのみが定量される。
問217(実務)
この処方に関して薬剤師が留意しておく内容として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 飲み忘れた場合、次の就寝前に2回分をまとめて服用する。
- 食事により吸収が低下するため、服用前後2時間は食事をしない。
- 処方された薬剤を服用中でも、化学療法を開始する。
- 腎機能に応じた用量調整の必要はない。
- この処方は継続せず、1週間で終了する。
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