新生児マススクリーニングとその対象疾患に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 対象疾患は、後天性代謝異常症及び内分泌疾患である。
- 全ての対象疾患のスクリーニングには、 タンデムマス法が用いられている。
- ガラクトース血症の発見率は、この10年間減少し続けている。
- メープルシロップ尿症の治療には、分岐鎖アミノ酸制限ミルクの食事療法が行われる。
- クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)の治療には、ホルモン補充が行われる。
新生児マススクリーニングとその対象疾患に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答
4、5
解説
1 誤
新生児マススクリーニングの対象疾患は、先天性代謝異常症(アミノ酸代謝異常、有機酸代謝異常、脂肪酸代謝異常)及び内分泌疾患(クレチン症、先天性副腎過形成)である。
2 誤
ほとんどの新生児マススクリーニングの対象疾患の検査には、タンデムマス法が用いられているが、タンデムマス法ではガラクトース血症、クレチン症、先天性副腎過形成症を測定できないため、それぞれ独自の検査法が用いられている。
3 誤
ガラクトース血症の発見率は、この10年間、増加している年もあれば、減少している年もある。
4 正
メープルシロップ尿症は、分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)の代謝過程に関わる分岐鎖ケト酸脱水素酵素(BCKDH)の障害に基づく先天性代謝異常であることから、分岐鎖アミノ酸制限ミルクの食事療法が行われる。
5 正
クレチン症は、先天的な甲状腺ホルモン分泌不全疾患であり、治療には甲状腺ホルモン補充療法が行われる。
コメント