エントロピーに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- エントロピー変化ΔSは、可逆的に出入りする熱をqrev、そのときの温度をTとすると、△S=qrev/Tで与えられる。
- エントロピーの最小値は熱力学第3法則によってゼロと定められる。
- 系と外界(周囲)のエントロピー変化の和が正になる方向に、すべての変化は進行する。
- エントロピーは系の乱雑さを定量的に表す熱力学量である。
- 外界(周囲)のエントロピー変化を温度で割った熱力学量が、系のギブズエネルギー変化である。
エントロピーに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解答
5
解説
1 正しい
エントロピーSは、系の乱雑さを定量的に表す熱力学量である。エントロピー変化ΔSは可逆的に出入りする熱をqrev、そのときの温度をTとすると、△S=qrev/Tで定義される。
2 正しい
熱力学第3法則は、「すべての完全結晶のエントロピーは絶対零度ではゼロである。」という法則であり、エントロピーの最小値は熱力学第3法則によってゼロと定められている。
3 正しい
熱力学第2法則は、「孤立系では自発的に起こる変化に伴いエントロピーが増大する。」という法則である。系と外界(周囲)を合計したものは孤立系であることから、熱力学第2法則より、系と外界(周囲)のエントロピー変化の和が正になる方向に、すべての変化は進行する。
4 正しい
解説1確認
5 誤っている
系のギブズエネルギー変化ΔGは、ΔG=ΔH-T・ΔSで表される(ΔH:エントロピー変化、T:絶対温度)ため、系のギブズエネルギー変化は、外界(周囲)のエントロピー変化を温度で割った熱力学量とはならない。
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