56歳男性。身長175cm体重52kg。肝細胞がんに対し、腹腔鏡下肝切除術を施行後であり、末梢静脈輸液にて栄養管理している。現在、以下の輸液を1日3回末梢静脈から投与している。なお、本輸液はダブルバッグ製剤であり、成分が2室に分けられている。術後2日目の検査値より、カリウム製剤(L-アスパラギン酸カリウム注射液10mEq/10mL、1アンプル)、及び静注用脂肪乳剤(イントラリポス輸液20%100mL、1バッグ)を追加することとなった。
問278(薬剤)
このダブルバック製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- バッグを両手で強く押すことにより、隔壁部を開通させる。
- アルドール反応を抑えるために2室に分かれている。
- 上室と下室を混合することにより輸液のpHは中性になる。
- 上室にアミノ酸と糖、下室に電解質とビタミンB1を含む。
- 添加剤としてpH調節剤、保存剤が加えられている。
問279(実務)
この患者への輸液等の投与に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1回500mLあたり、30分で投与する。
- カリウム製剤は、ワンショットで静注する。
- 本患者には、末梢静脈栄養のみで2ヶ月以上管理することが推奨される。
- 静注用脂肪乳剤を追加することで、NPC/N比を高めることができる。
- 血管痛が起こった場合は、全量投与した後に、漏出部位を処置する。
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