臨床研究に関わるバイアスや交絡に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ランダム化により、介入研究における被験者の選択バイアスを小さくできる。
- 非盲検化により、介入研究におけるエンドポイント評価時の情報バイアスを小さくできる。
- マッチングにより、観察研究における交絡要因の影響は小さくできる。
- 盲検化により、介入研究の交絡要因を解析できる。
- フォレストプロットにより、メタアナリシスの結果に影響する公表バイアスを評価できる。
臨床研究に関わるバイアスや交絡に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説動画 解説 2 誤 3 正 4 誤 5 誤解答・解説
1、3
1 正
選択バイアスとは、研究対象者を決定する時点で生じるバイアスであり、ある特徴を有する偏った対象を選択することにより生じる。選択バイアスを小さくするためには、研究対象の選択をランダム化することが有効である。
情報バイアスとは、研究対象者からデータを収集する方法によって生じるバイアスであり、研究対象者の思い込みによって回答が変化しやすい観測方法で生じる。情報バイアスを小さくするためには、思い込みを少なくする盲検化が有効である。
マッチングとは、症例と対照の間で交絡要因となりうる要因(体重、性別、年齢、肝機能障害、腎機能障害の有無)をマッチさせることで交絡要因の影響を小さくする方法である。
盲検化とは、処置群か対象群かわからない状態で試験をすることであり、主観に基づくデータの偏り(バイアス)を取り除くことが可能であるが、介入研究の交絡要因を解析することはできない。
なお、交絡要因の解析には、複数の変数から成るデータを統計学的に取り扱う多変量解析が有効である。
公表バイアスとは、統計学的に優位な結果が得られた研究は公表されやすいことであり、その評価には、ファンネルプロットが用いられる。
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