アトピー性皮膚炎の病態と治療に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 皮膚のバリア機能が低下している。
- 皮膚の苔癬化は、成人期よりも乳児期に顕著にみられる。
- 血液検査では、血清総IgE値の上昇が認められる。
- 治療の基本は、抗ヒスタミン外用剤による炎症の抑制である。
- タクロリムス軟膏は、潰瘍やびらんを形成した皮膚部位に適用される。
アトピー性皮膚炎の病態と治療に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説動画 解説 2 誤 3 正 4 誤 5 誤解答・解説
1、3
1 正
アトピー性皮膚炎は、慢性に経過する炎症とかゆみを病態とする湿疹・皮膚炎群の一疾患であり、「皮膚バリア機能異常」「アレルギー性炎症」「かゆみ」の3つの要素が互いに関係しながら病態が形成される。
乳児期には、頭部、顔面に紅斑、表皮表層の剥離、湿潤性の丘疹が認められる。それに対して、成人期には、苔癬化病変が進行・拡大、暗褐色で乾燥したアトピー性皮膚が認められる。
アトピー性皮膚炎は、主にI型アレルギーが関与しており、血清IgE値の増加が認められる。
アトピー性皮膚炎の治療の基本は、ステロイド性抗炎症薬の外用剤による炎症の抑制である。
タクロリムス軟膏は、潰瘍、びらんに使用する場合には、血中濃度が高くなり、腎障害等の副作用が現れることがあるため、あらかじめ処置を行い、潰瘍、びらんの改善を確認した後、本剤に使用を開始することとされている。
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