肺がん治療に用いる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- イリノテカンは、フリーラジカルを発生して、DNA鎖を切断する。
- エトポシドは、トポイソメラーゼIIを阻害して、切断されたDNA鎖の再結合を阻害する。
- ゲフィチニブは、抗programmed cell death-1(PD-1)抗体で、T細胞による抗腫瘍作用を増強する。
- ゲムシタビンは、DNAをアルキル化して、DNAの複製を阻害する。
- ドセタキセルは、微小管を安定化して、有糸分裂を阻害する。
肺がん治療に用いる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 正 3 誤 4 誤 5 正解答・解説
2、5
1 誤
イリノテカンは、カルボキシルエステラーゼにより活性代謝物SN–38となり、トポイソメラーゼⅠを阻害し、DNA複製を停止することで抗腫瘍作用を示す。
エトポシドは、トポイソメラーゼIIを阻害し、切断されたDNA鎖の再結合を阻害する。
ゲフィチニブは、EGFRのATP結合部位に結合し、チロシンキナーゼの活性を阻害することで細胞増殖抑制、アポトーシスを誘導する。
ゲムシタビンは、腫瘍細胞内で代謝され、二リン酸化、三リン酸化され、デオキシシチジン三リン酸(dCTP)と競合し、DNAに取り込まれDNA合成を阻害する。
ドセタキセルは、チュブリンの脱重合を阻害(チュブリンの重合を促進)し、微小管を安定化させ、紡錘糸機能を障害することで細胞分裂を停止させアポトーシスを誘発する。
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