解答
1、5
解説
薬物A:テトラサイクリン
薬物B:ベンジルペニシリンカリウム
薬物C:エリスロマイシン
1 正
薬物A(テトラサイクリン)は、細菌の小サブユニット(30Sサブユニット)に結合し、アミノアシルtRNA(aa–tRNA)がmRNA–30Sリボソーム複合体に結合することを阻害することでタンパク質の合成を阻害する。
2 誤
薬物B(ベンジルペニシリンカリウム)は、ペニシリン結合タンパク質のトランスペプチダーゼを阻害することで、細胞壁合成を抑制する。
3 誤
薬物C(エリスロマイシン)は、細菌の大サブユニット(50Sサブユニット)に結合し、ペプチジル–tRNAの転位反応を抑制することでタンパク質合成を阻害する。
4 誤
薬物不活性化酵素の誘導によりアセチル化、リン酸化を受けることで抗菌活性が減弱するのは、アミノグリコシド系抗菌薬である。なお、薬物A(テトラサイクリン)の耐性化機構として、リボソーム保護タンパク質の産生が知られており、また、薬物C(エリスロマイシン)の耐性化機構として、リボソーム50Sサブユニットの結合部位のメチル化が知られている。
5 正
薬物B(ベンジルペニシリンカリウム)は、細菌が産生するβ-ラクタマーゼにより開裂することで、抗菌活性が減弱する。