下図は、細胞周期を表しており、G1期→「ア期」→G2期→「イ期」→G1期の順に連続して起こる事象を経て、2つの娘細胞になる過程を示している。次の記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 「ア期」に、DNAが合成される。
- 「イ期」が進行するには、微小管の働きが必要である。
- 「ウ期」の細胞が多い細胞集団は、細胞増殖が速いと考えられる。
- 細胞周期の進行には、周期に応じて活性化されるキナーゼが関わっている。
- がん抑制遺伝子産物には、細胞周期の進行を止めるタンパク質がある。
下図は、細胞周期を表しており、G1期→「ア期」→G2期→「イ期」→G1期の順に連続して起こる事象を経て、2つの娘細胞になる過程を示している。次の記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解答 解説動画 解説 1 正しい 2 正しい 3 誤っている 4 正しい 5 正しい解答・解説
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細胞周期の概要を以下に示す。
→G1期→S基→G2期→M期→G1期→
*M期からG1期の間にG0期(休止期)に移行することがある。
ア期は、S期(合成期)であり、DNAが合成される。
イ期は、M期(分裂期)であり、染色体の分離に微小管で構成された紡錘糸が重要な役割を果たす。
ウ期は、G0期(休止期)であり、この時期の細胞が多い細胞集は、細胞増殖が遅いと考えられる。
キナーゼは、細胞内で化学反応を触媒するリン酸化酵素であり、細胞周期においても重要な役割を果たしている。細胞周期において、重要なキナーゼとしてサイクリ依存性キナーゼがあり、細胞周期の進行を制御している。
がん抑制遺伝子は、がんの発生や進行を抑制するために働く遺伝子であり、その産物は、細胞周期の進行を制御するために重要な役割を果たしている。例えば、p 53は、DNA損傷などの異常な状況に直面すると、細胞周期を停止させることでDNA修復を促進させる作用を有する。また、p 21は、p 53が活性化された場合に細胞周期を停止させるために働く。
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