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第103回薬剤師国家試験 問344(実践問題) APPROACH−J

APPROACH−Jは、冠動脈疾患一次予防高リスク群の脂質異常症患者に対する脂質管理目標値の妥当性および生活習慣改善が脂質コントロールに及ぼす影響を明らかにすることを目的に実施された日本人の治療実態下における実践的研究である。APPROACH−Jでは各項目の遵守をスコア化し、以下の図に示す結果が得られた。

グラフから読み取れることとして、適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. 服薬アドヒアランスが1点上昇すると、LDL−C値は約6.6 mg/dL 減少する。
  2. 適切な運動を維持するとLDL−C値が上昇する。
  3. 喫煙や飲酒の制限をすると、HDL−C値が上昇する。
  4.  良好な食事バランスを維持すると、「LDL−C値/HDL−C値」が小さくなる。
  5. トリグリセリド値を改善するには、高脂質食品の制限の方が服薬アドヒアランスよりも効果が大きい。

解答・解説

解答
1、4

解説
本設問のグラフは、各項目(服薬アドヒアランス、健康への意識など)遵守スコア1点上昇あたりのLDL−C、HDL−C、トリグリセリドの変化量(mg/dL)を示している。

<グラフの見方>

服薬アドヒアランスが1点上昇→LDL−C値が約6.6 mg/L減少

1 正

2 誤
設問の図より、適切な運動を維持すると、LDL−C値は少し減少する。

3 誤
設問の図より、喫煙や飲酒を制限すると、HDL−C値は減少する。

4 正
設問の図より、良質な食事バランスを維持すると、LDL−C値は減少し、HDL−Cは上昇する。そのため、良好な食事バランスを維持すると、「LDL−C値/HDL−C値」が小さくなる。

5 誤
設問の図より、トリグリセリド値を改善するには、服薬アドヒアランスの方が高脂質食品の制限よりも効果が大きい。

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