クロマトグラフィーの分離パラメータに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ピーク高さと保持時間が同じなら、ピーク幅が狭いほど理論段数(N)は大きい。
- シンメトリー係数(S)が1より小さいとき、ピークはテーリングしている。
- カラムの長さが2倍になると、理論段高さ(H)は2倍になる。
- 同一の分離条件で2つの化合物の保持時間が同じ場合、両者の分離係数(α)は1である。
- 分離度(Rs)は、2つのピークの保持時間の関係を示し、ピーク幅には依存しない。
クロマトグラフィーの分離パラメータに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答
1、4
解説
1 正
理論段数(N)とは、カラム中における物質のバンドの広がりの度合いを表す指標であり、その数値が大きいほどカラムの分離効率がよい。ピーク高さと保持時間が同じなら、ピーク幅が狭いほど物質の分離率がよいため、理論段数(N)は大きいといえる。
なお、理論段数は以下の式で表すことができ、保持時間が同じ場合、ピーク幅が狭いほど理論段数が大きいといえる。
2 誤
シンメトリー係数(S)とは、クロマトグラム上のピークの対称性を示すものである。シンメトリー係数とピークの形の関係を以下に示す。
3 誤
理論段高さとは、一理論段高さ当たりの長さであり、カラムの長さによって変化しない。
4 正
分離係数(α)は、クロマトグラフ上のピークの相互の保持時間の関係を示したもので以下の式で表すことができる。
上記の式より、同一の分離条件で2つの化合物の保持時間が同じ場合、両者の分離係数(α)は1となる。
5 誤
分離度(RS)は、ピーク相互の保持時間とそれぞれのピークの幅の関係を示したもので以下の式で表すことができる。
上記の式より、分離度(Rs)は、ピーク幅に依存して変化する。
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