第102回薬剤師国家試験 問202〜203

25歳女性。テニスで上腕部の筋肉痛を自覚し、これに効く消炎鎮痛薬の貼付剤を購入する目的で薬局に訪れた。応対した薬剤師はこの女性から以下の4つの情報を聴取していた。
・喘息の既往はない。
・現在、妊娠はしていない。
・貼付剤で皮膚がかぶれたことはない。
・以前に日焼け止め剤を使用して過敏症を発症したことがある。

問202 (実務)
薬局で購入できる貼付剤の成分のうち、この女性に推奨すべきでないのはどれか。1つ選べ。

 ケトプロフェン
 ロキソプロフェンナトリウム水和物
 インドメタシン
 フルルビプロフェン
 フェルビナク

 

 

 

解説
本患者は以前に日焼け止めで過敏症を起こしたことがあるため、日焼け止めの成分であるオキシベンゾン(紫外線吸収剤)と化学構造が類似しているケトプロフェンを含む貼付剤を推奨すべきではない。なお、ケトプロフェンテープの添付文書の禁忌の欄には、「オキシベンゾン及びオクトクレリンを含有する製品(サンクリーン、香水等)に対して過敏症の既往歴のある患者」と記載されている。

解答
1

 

問203 (物理・化学・生物)
日焼け止め剤には、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤が配合されている。ある紫外線吸収剤は共役系を持ち、その遷移エネルギーは360 kJ・mol-1であった。この遷移エネルギーに相当する紫外線の波長(nm)として最も近いのはどれか。1つ選べ。ただし、様々な物理定数は以下の値を用いることとする。
・プランク定数 6.6×10-34 J・s
・光速度 3.0×108 m・s-1
・アボガドロ定数 6.0×1023 mol-1

 240
 270
 300
 330
 360

 

 

 

解説
電磁波のエネルギーは以下の式により表される。
E=hν
E:エネルギー、h:プランク定数、ν:振動数
また、光の速度(光速度)は以下の式により表される。
c=λν
c:光速度、λ:波長
上記の式を融合、変換すると波長λは以下の式より求めることができる。
λ=c・h/E
<光子1個当たりのエネルギーを求める。>
本設問では、遷移エネルギーが光子1 mol当たりで与えられているため、光子1 個当たりに換算して計算する必要がある。アボガドロ定数が「6.0×1023 mol-1」となっているため、光子1個当たりのエネルギーを以下のように計算することができる。
光子1個当たりの遷移エネルギー=360 kJ・mol-1/6.0×1023 mol-1=6.0×10-19 J
これらのことから、遷移エネルギーに相当する紫外線の波長(nm)を以下のように求めることができる。
λ=3.0×108 m・s-1×6.6×10-34 J・s÷6.0×10-19 J=3.3×10-7 m=330×10-9 m=330 nm

解答
4

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