58歳男性。既往歴なし。20歳頃より現在まで喫煙継続中(20本/日)。半年前より、軽度の咳嗽及び喀痰がみられたが放置していた。しかし最近、会社の健康診断で肺の腫瘤陰影を指摘され、呼吸器内科を受診した。胸部エックス線では、右肺門部に径3 cm大の腫瘤陰影が認められ、経気管支内視鏡検査では、右主気管支の圧迫像が認められた。さらに気管支肺生検の結果、小細胞肺癌と診断された。
本患者の治療に適切な薬物はどれか。2つ選べ。
- フルオロウラシル
- イリノテカン塩酸塩
- ゲムシタビン塩酸塩
- ブレオマイシン塩酸塩
- シスプラチン
解答・解説
解答
2、5
解説
小細胞肺癌の治療には、以下の化学療法が行われる。
・IP療法(イリノテカン塩酸塩+シスプラチン)
・PE療法(シスプラチン+エトポシド)
・CE療法(カルボプラチン+エトポシド)
なお、フルオロウラシル、ゲムシタビン塩酸塩、ブレオマイシン塩酸塩は以下の癌の治療に用いられる。
フルオロウラシル:胃癌、肝癌、結腸・直腸癌、乳癌、膵癌、子宮頸癌など
フルオロウラシル+他の抗悪性腫瘍薬又は放射線:肺癌、食道癌など
ゲムシタビン:非小細胞肺癌、膵癌、胆道癌など
ブレオマイシン:皮膚癌、頭頸部癌、肺癌(特に原発性及び転移性扁平上皮癌)など
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