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第101回薬剤師国家試験 問324〜325

第101回薬剤師国家試験 問324〜325

25歳男性。19時に来局した。男性は「本日、夕方から咳こみがひどく、おなかの調子も良くない。熱はないのでかぜの初期症状だと思う。明日から始まる国体に選手として参加するのだが、夜間診療している医療機関に行く時間がない。薬局で買えるかぜ薬と胃薬で早く対処したい。」と訴えた。

問324 (実務)
以下の成分を含む一般用医薬品のうち、ドーピング禁止物質含まないのはどれか。2つ選べ。
(*世界アンチ・ドーピング機構が定める禁止表に記載されている物質)

 

 

 

 

 

 

解答・解説

解答
3、5


解説
ドーピング禁止物質については、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)によって「Ⅰ:常に禁止される物質」「Ⅱ:競技会(時)に禁止される物質」「Ⅲ:特定競技において禁止される物質」に分類されている。
Ⅰ:常に禁止される物質
無承認物質、タンパク同化薬、ペプチドホルモン、成長因子、アドレナリンβ2受容体刺激薬、ホルモン関連薬及び代謝調節薬、利尿薬及び隠蔽薬
Ⅱ:競技会(時)に禁止される物質
Ⅰに加えて、興奮薬、麻薬、カンナビノイド、糖質コルチコイド
Ⅲ:特定競技において禁止される物質
Ⅰ、Ⅱに加えて、アドレナリンβ受容体遮断薬

1 ドーピング禁止物質が含まれている
本剤に含まれているホミカエキス散には、ストリキニーネが含まれている。ストリキニーネは興奮作用を有しており、ドーピング禁止物質に該当する。
2 ドーピング禁止物質が含まれている
本剤に含まれているメトキシフェナミン塩酸塩は、アドレナリンβ2受容体刺激薬作用を有しており、ドーピング禁止物質に該当する。
3 ドーピング禁止物質は含まれていない
4 ドーピング禁止物質が含まれている
本剤に含まれているプソイドエフェドリン塩酸塩は、交感神経興奮作用を有しており、ドーピング禁止物質に該当する。
5 ドーピング禁止物質は含まれていない


問325 (法規・倫理・制度)
この男性に対する薬剤師の説明として、適切なのはどれか。2つ選べ。

 漢方製剤であれば、どの製品でも使用できます。
 健康食品・サプリメントの使用にも、注意が必要です。
 かぜ薬と胃薬であれば、今晩使用した分は、明日の朝までに体外に排出されます。
 ドーピング禁止物質は、新しく追加されたり変更されることがあります。

 

 

 

 

 

解答・解説

解答
2、4


解説
1 誤
漢方製剤の構成生薬にドーピング禁止物質が含まれているものがある。
麻黄:エフェドリン、メチルエフェドリン、プソイドエフェドリン
ホミカ:ストリキニーネ
ドーピング禁止物質が漢方製剤にも含まれていることを説明する。
2 正
健康食品・サプリメントについては容器には表示されていないがドーピング禁止物質が含まれている可能性があるため、健康食品・サプリメントの使用についても注意するように説明する。
3 誤
夜服用した薬物が翌朝に代謝・排泄されず、体内に残っている可能性があるため、ドーピング禁止物質が含まれているかぜ薬、胃薬については前日に服用しないように説明する。また、ドーピング禁止物質には「Ⅰ:常に禁止される物質」があるため、それらの物質を含む医薬品は競技会前日でなくても服用しないようにする必要がある。
4 正
ドーピング禁止物質については、毎年改定されている。

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