◉名称、化学構造
一般名:ニトログリセリン
商品名:ニトロペン
◉分類
狭心症用舌下錠 ニトログリセリン製剤
◉効能・効果
狭心症、心筋梗塞、心臓喘息、アカラジアの一時的寛解
◉薬理作用
ニトログリセリンは直接血管平滑筋に作用し、低用量では静脈の、高用量では静脈及び動脈の拡張作用を示すとされている
その機序として、ニトログリセリンが細胞内で一酸化窒素に変換され、グアニル酸シクラーゼを介してcGMPを増加することにより、血管平滑筋を弛緩させる
◉使用する際の注意
- 投与後、数分間で効果をあらわすが、効果があらわれない場合には更に1~2錠を追加投与する
- 1回の発作に3錠まで投与しても効果があらわれない場合、発作が15~20分以上持続する場合には、直ちに主治医に連絡するよう患者を指導する
- 起立性低血圧を起こすことがあるので注意する
めまいや失神等を起こすことがあるので、椅子に腰掛けるか、座って服用させる - 過度の血圧低下が起こった場合には、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行う
- 本剤の投与開始時には、他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用が起こりやすく、これらの副作用のために注意力、集中力、反射運動等の低下が起こることがあるので、このような場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作には従事させないように注意する
◉相互作用
◉薬力学的相互作用の要因
- 本剤は、cGMPの生成を促進するため、cGMPを分解を抑制するホスホジエステラーゼⅤ阻害薬(タダラフィル、シルデナフィルなど)を併用すると、降圧作用が増強する
- 本剤は、cGMPの生成を促進するため、直接グアニル酸シクラーゼ刺激薬(リオシグアト)を併用すると、降圧作用が増強する
- 本剤は、血管拡張作用を有するため、降圧作用および血管拡張作用を有する薬剤(Ca拮抗薬、ACE阻害薬、β受容体遮断薬など)と併用すると、降圧作用が増強する
- 非ステロイド性抗炎症薬により本剤の降圧作用が減弱する
- アルコールにより降圧作用が増強する
◉副作用
◉主な副作用
脳貧血、血圧低下、熱感、潮紅、動悸、頭痛、吐き気・嘔吐など
コメント