抗酸染色は、抗酸菌(抗酸菌、AFB)を特異的に検出するための染色法であり、特に結核菌(Mycobacterium tuberculosis)やらい菌(Mycobacterium leprae)の診断に用いられる。

🦠 抗酸菌とは?
- 細胞壁に大量のミコール酸(ミコール酸)を含む細菌のこと。
- この脂質成分により、通常のグラムでは染色されにくい。
- 特殊な染色法である抗酸染色を施すことで、明確に識別できる。
🧪 抗酸染色の方法
- 石炭酸フクシン(赤色染料)で加熱しながら染色
- 酸アルコール(塩酸+エタノール)で脱色
- 抗酸菌はミコール酸のため脱色されず、赤色のまま!
- 抗酸菌性細菌は脱色され、無色になる。
- メチレンブルーで再染色(背景を青色に)
- 抗酸菌:赤色(ピンク)
- 非抗酸性菌:青色
🦠 抗酸性菌の代表例
菌名 | 疾患 |
---|---|
結核菌(Mycobacterium tuberculosis) | 結核 |
らい菌(ライ菌) | ハンセン病(ライ病) |
非結核性抗酸菌 | MAC症(肺非結核性抗酸菌症) |
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