リボソームは、細胞内でタンパク質合成を行う細胞小器官である。リボソームは、RNA(リボソームRNA)とタンパク質から構成され、細胞質や粗面小胞体に存在する。リボソームは、mRNA(メッセンジャーRNA)にコードされた遺伝情報を基にアミノ酸を結びつけてポリペプチド鎖を合成する役割を果たす。
リボソームの構造
リボソームは、2つのサブユニット(大サブユニットと小サブユニット)から構成される。これらのサブユニットは、RNAとタンパク質から成る。それぞれが異なるサイズであり、リボソームがタンパク質合成を行う際に、これらのサブユニットが結合し、mRNAをテンプレートにしてアミノ酸を順番に結合させる。
- 小サブユニットは、mRNAと結びついて遺伝情報を読み取る。
- 大サブユニットは、アミノ酸をつなげる反応を触媒する。
リボソームの役割と機能
- タンパク質合成: リボソームは、mRNAが運んでくる遺伝情報に従って、アミノ酸を一つ一つ結びつけてポリペプチド鎖を合成する。この過程は、転写と翻訳という2つの主要なステップで成り立っている。転写でmRNAが合成され、翻訳でそのmRNAを基にアミノ酸がつながり、最終的にタンパク質が形成される。
- 細胞内での場所:
- 細胞質リボソーム: 細胞質中で自由に存在し、細胞内でのタンパク質合成を行う。
- 粗面小胞体に付着したリボソーム: 粗面小胞体に付着し、細胞外に分泌されるタンパク質や膜タンパク質を合成する。
- 翻訳の過程:
- 開始: mRNAの最初のコドンがリボソームに読み取られ、翻訳が始まる。
- 伸長: リボソームはmRNAのコドンを読み取り、その指示に従ってアミノ酸を結びつける。
- 終結: 停止コドンに到達すると、リボソームが合成したポリペプチド鎖を放出し、タンパク質合成が終了する。




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