リジン(Lys, K)は、タンパク質を構成する必須アミノ酸の一つで、化学式は C6H14N2O2 である。体内で合成できないため、食事を通じて摂取する必要がある。リジンは成長や組織修復、免疫機能の維持に重要な役割を果たす。
構造と性質
- 構造:
- リジンの側鎖は4つの炭素を持つ直鎖構造にアミノ基(–NH2)が付いた構造をしている。
- 側鎖のアミノ基が塩基性を示し、pH 7.4の生理的条件下で陽イオンになる。
- 性質:
生理的役割
- タンパク質合成:
- リジンはタンパク質の構成成分であり、筋肉や組織の修復、成長に必要不可欠である。
- カルニチン合成:
- リジンはビタミンCとともに、脂肪酸の代謝やエネルギー産生に関与するカルニチンの合成に必要である。
- 免疫機能の維持:
- 抗体や酵素の合成を助け、免疫系の機能を強化する。
- コラーゲンの生成:
- リジンは結合組織の構成成分であるコラーゲンの生成に関与し、皮膚や骨の健康維持に役立つ。
食品と栄養
- リジンを多く含む食品:
- 肉類(鶏肉、豚肉、牛肉)
- 魚介類(サケ、マグロ、イワシ)
- 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)
- 大豆製品(豆腐、納豆、味噌)
- 卵
- 穀物(特にキヌアやアマランサスなどの擬穀類)
- 健康効果:
- 骨密度の向上
- ストレス軽減
- 免疫力向上
- 疲労回復





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