イソロイシンは、タンパク質を構成する必須アミノ酸の一つで、分岐鎖アミノ酸（BCAA: Branched-Chain Amino Acids）に分類される。他の分岐鎖アミノ酸であるロイシンやバリンとともに、エネルギー代謝、筋肉の修復、免疫機能のサポートに重要な役割を果たす。
イソロイシンの基本情報
- 化学式：C6H13NO2
- 分類：必須アミノ酸、分岐鎖アミノ酸
- 極性：非極性
- 側鎖の特徴：分岐した炭素鎖（疎水性）
主な役割と機能
- エネルギー供給
- イソロイシンは筋肉で代謝され、エネルギー源として利用される。特に、長時間の運動時やエネルギー不足時に重要である。
- 筋肉の維持と修復
- 筋肉タンパク質の合成を促進し、運動後の筋肉回復に寄与する。
- 血糖値の調節
- イソロイシンは、インスリンの分泌を調整することで血糖値の安定化に役立つ。
イソロイシンの摂取と必須性
イソロイシンは必須アミノ酸であり、体内で合成できないため、食事から摂取する必要がある。以下の食品に多く含まれる：
- 肉類（鶏肉、牛肉、豚肉など）
- 魚介類
- 卵
- 乳製品（牛乳、チーズ、ヨーグルト）
- 大豆製品（豆腐、納豆、大豆）
- ナッツ類、種子類
- 全粒穀物（オート麦、玄米）
イソロイシンの不足と過剰
不足すると：
- 筋力低下や疲労感
- 集中力や注意力の低下
- 免疫機能の低下
- 低血糖症状（めまい、頭痛など）
過剰になると：
- 頭痛、吐き気、消化不良
- 長期間の過剰摂取は、肝臓や腎臓に負担をかける可能性がある
医療やスポーツ分野での利用
- スポーツサプリメント：分岐鎖アミノ酸（BCAA）サプリメントの成分として、筋肉の分解を抑制し、疲労回復を促進する目的で使用される。
- 病態の管理：肝硬変などの疾患で、分岐鎖アミノ酸の不足を補うために使用されることがある。
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