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アルギニン(Arg、R:Arginine)

アルギニン(Arg, R)は、タンパク質を構成するアミノ酸の一つで、化学式は C6H14N4O2 である。

構造と性質

  1. 構造
    • アルギニンの側鎖には、グアニジノ基(–C(=NH)NH2が含まれており、これが強い塩基性を示す。
    • 生理的条件下では正電荷を持つため、水溶性が高く、タンパク質内での相互作用に寄与する。
  2. 性質
    • 塩基性アミノ酸に分類され、リジンヒスチジンとともに働きます。
    • 一酸化窒素(NO)の前駆体として重要な役割を果たす。

生理的役割

  1. 一酸化窒素(NO)の生成
    • アルギニンは一酸化窒素合成酵素(NOS)の作用を受けて、一酸化窒素(NO)を生成する。NOは血管を拡張し、血流を改善する働きがある。
  2. アンモニアの解毒
    • アルギニンはオルニチン回路において、尿素の生成に関与し、アンモニアの解毒を手助けする。
  3. 免疫機能の向上
    • アルギニンはT細胞の活性化に関与し、免疫系を強化する。
  4. 成長促進
    • 成長ホルモンの分泌を刺激するため、成長や筋肉の修復に重要である。
  5. 創傷治癒の促進
    • コラーゲン合成を促進し、傷の治癒を早める。
  6. 精子の形成
    • アルギニンは精液中に多く含まれ、精子の生成や運動性を高める作用がある。

食品と栄養

  1. アルギニンを多く含む食品
    • 肉類(鶏肉、豚肉、牛肉)
    • 魚介類(カツオ、マグロ、エビ)
    • ナッツ類(アーモンド、くるみ)
    • 大豆製品(豆腐、納豆)
    • 種子類(ひまわりの種、ごま)
    • 穀物(玄米、オートミール)
  2. サプリメント
    • アルギニンサプリメントは、運動能力の向上や血流改善、疲労回復を目的として利用されている。

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