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アスパラギン酸(Asp、D:Aspartic acid)

アスパラギン酸(Asp, D)は、タンパク質を構成するアミノ酸の一つで、化学式は C4H7NO4 である。酸性アミノ酸に分類され、その側鎖にカルボキシル基(-COOH)を有する。アスパラギン酸は、エネルギー代謝や神経伝達、アミノ酸の生合成など、多くの生体反応で重要な役割を果たす。

https://youtu.be/PcmPQ38MEHY

構造と性質

  1. 構造
    • アスパラギン酸は、アミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)を持ち、側鎖にもカルボキシル基を持つアミノ酸である。
    • 側鎖のカルボキシル基が解離するため、生理的pHでは負に帯電している。
  2. 性質
    • 親水性が高く、水によく溶ける。
    • 酸性アミノ酸に分類され、タンパク質内でイオン結合を形成することが可能である。

生理的役割

  1. エネルギー代謝
    • アスパラギン酸は、クエン酸回路の中間体であるオキサロ酢酸に変換されることでエネルギー代謝に関与する。
    • グルタミン酸と相互変換されることで、窒素代謝にも関与する。
  2. アミノ酸合成
  3. 尿素回路
    • 尿素回路で重要な役割を果たし、窒素の排泄に寄与する。特に、尿素の構成成分であるアミノ基を提供する。
  4. 神経伝達
    • アスパラギン酸は、神経伝達物質としても機能し、脳内で興奮性シグナルを伝達する役割を有する。

栄養学的側面

  1. 非必須アミノ酸
    • アスパラギン酸は体内で他のアミノ酸(特にグルタミン酸)から合成可能なため、非必須アミノ酸に分類される。
  2. 食品中の供給源
    • 以下の食品に多く含まれる:
      • アスパラガス(名前の由来でもある)
      • 豆類(特に大豆)
      • 肉類、魚類
      • 乳製品
      • じゃがいもやさつまいもなどの根菜

    その他の特徴

    • 生化学的中間体
      • アスパラギン酸は、核酸の合成における重要な中間体であり、ピリミジンやプリン塩基の生合成に関与する。
    • イオン交換性
      • 負に帯電する性質を利用し、タンパク質の精製におけるイオン交換クロマトグラフィーで重要な役割を果たす。

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