【概要】
視床下部の体温調節中枢が、体内での熱の産生と放散のバランスを調節しているが、このバランスが崩れると発熱が生じる。体温の測定には口腔温、腋窩温、直腸温などが用いられる。
正常な体温の上限は口腔で約37℃とされ、腋窩温はやや低く、直腸温はやや高めとなる傾向がある。
また、直腸温は正確な体温評価が必要な場面などで用いられる。
【分類と原因】
発熱を伴う患者では、病歴の聴取、身体診察、基本検査を丁寧に実施し、原因に応じた適切な治療を行うことが重要である。また、女性では月経周期の影響で一時的に体温が上昇することもあり、生理的要因による体温変化として理解しておく必要がある。
| 分類 | 原因 |
| 感染症 | ・最も頻度が高く、呼吸器や尿路の細菌・ウイルス感染によって引き起こされることが多い。 ・病原体の成分が引き金となり、IL-1 や TNF-α などの内因性発熱物質が分泌される。これらは視床下部の体温調節中枢に作用し、プロスタグランジンE₂の産生を促進することで体温のセットポイントを上昇させ、発熱を誘導する。 |
| 炎症性疾患 | 膠原病、痛風などの自己免疫反応による炎症が原因となる。 |
| 組織障害 | 心筋梗塞、外傷、熱傷、手術後などによる組織の損傷に伴って起こる。 |
| 腫瘍 | 悪性リンパ腫、白血病、がん腫、肉腫などが発熱性サイトカイン(IL-6など)を産生し、発熱を引き起こす。 |
| その他 | 薬剤アレルギー、悪性症候群などが原因となる場合がある。 また、原因不明の長期的な発熱(不明熱)では、精査と経過観察が必要となる。 |







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