こんにちは。本日は、ヒトの遺伝の基本を学ぶうえで避けて通れない「遺伝の法則」についてお話しします。遺伝子の仕組みと、どうして親と異なる血液型や形質の子が生まれるのか。その背景を理解しましょう。
1. ヒトの染色体構成
ヒトの体細胞は、46本の染色体(23対)を持つ「二倍体」です。
このうち、1番から22番までは両親から1本ずつ受け継ぐ「常染色体」、残る1対は性染色体で、性別を決定します。
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男性は「XY」
-
女性は「XX」
減数分裂によって作られる精子や卵子(=配偶子)は染色体数が半分(23本)となっており、受精によって新しい個体が形成されます。
2. 遺伝の法則とは?
遺伝において、形質の現れ方には規則性があり、メンデルによって提唱された次の3つの法則が基本となります:
【1】優性の法則
異なる遺伝子(対立遺伝子)が対になったとき、片方の形質が現れてもう一方が隠れる現象。
たとえば、ヒトのABO式血液型では、
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A型やB型は「優性」
-
O型は「劣性」
したがって、A型遺伝子(A)とO型遺伝子(O)を持つ人(AO型)は、表現型(実際の血液型)はA型になります。
同様に、BO型の人はB型になります。
つまり、
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遺伝子型がAAまたはAO → 血液型はA型
-
BBまたはBO → B型
-
AB → AB型
-
OO → O型
O型は、両親からO遺伝子を2つとも受け継がない限り現れない、という点が重要です。
【2】分離の法則
この法則は、「親の中に隠れていた劣性の形質が、子に現れることがある」という現象を説明します。
たとえば、両親ともにAO型(表現型はA型)の場合、
子どもは以下の確率で遺伝子型を持つ可能性があります:
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AA(A型)
-
AO(A型)
-
OO(O型)
つまり、両親ともにA型であっても、O型の子が生まれることがあるということです。
このように、潜在的に持っていた劣性遺伝子(O)が、子の世代で顕在化するのが分離の法則です。
【3】独立の法則
この法則は、異なる形質の遺伝子は互いに独立して遺伝するという内容です。
たとえば、「血液型」と「酵素活性」という2つの異なる形質があるとしましょう。
血液型は第9染色体上の遺伝子(AOなど)で決定され、酵素活性は第12染色体上の遺伝子(H型・L型など)で決定されます。
仮に両親ともに血液型AOで、酵素活性がHL(H=高活性、L=低活性)である場合、
子どもには以下のように、両方の形質が独立して組み合わされる可能性があります:
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A型かO型
-
酵素活性がHH、HL、LLのいずれか
結果として、
-
A型で酵素活性が高い子
-
O型で酵素活性が弱い子
など、血液型と酵素活性の組み合わせが自由に現れるわけです。
このように、2つの形質が異なる染色体にあれば、それぞれ独立に遺伝するということが、独立の法則の本質です。
3. 遺伝の法則が問われる臨床的意義
これらの法則は、生物学的な理解だけでなく、臨床現場や国家試験でもよく問われます。
たとえば
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両親の血液型から子どもの型を予測する(輸血、遺伝病の予測)
-
優性遺伝疾患・劣性遺伝疾患の理解(例:常染色体優性遺伝 vs 劣性遺伝)
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遺伝子治療やゲノム編集のリスク判断にも応用される
まとめ
| 法則名 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 優性の法則 | 優性の形質が現れ、劣性は隠れる | AO型 → A型になる |
| 分離の法則 | 隠れていた劣性形質が子で現れる | 両親A型 → 子がO型になる可能性 |
| 独立の法則 | 異なる形質の遺伝は別々に起こる | 血液型と酵素活性は独立に伝わる |
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