心疾患治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ブクラデシンは、細胞膜通過後、サイクリックAMPとなり、心筋の収縮力を増強する。
- ジピリダモールは、ATP感受性K+チャネルの開口により抗狭心症作用を示す。
- マニジピンは、心筋細胞のT型Ca2+チャネルを選択的に遮断する。
- プロプラノロールは、冠動脈れん縮を抑制して、心筋への酸素供給を増大させる。
- カルペリチドは、膜結合型グアニル酸シクラーゼを活性化し、利尿作用を示す。
心疾患治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 誤 3 誤 4 誤 5 正解答・解説
1、5
1 正
ブクラデシンは、細胞膜通過後、サイクリックAMP(cAMP)に変換され、細胞内cAMP量を増加させる。本剤は、細胞内cAMP量を増加させることにより心筋収縮力増強作用や血管拡張作用を示す。
ジピリダモールは、アデノシンの赤血球の取り込みを阻害することで血中アデノシン濃度を上昇させ、冠血管が拡張し、心臓への酸素供給量を増大させる。なお、ATP感受性K+チャネルの開口により抗狭心症作用を示すのは、ニコランジルである。
マニジピンは、血管平滑筋細胞のL型膜電位依存性Ca2+チャネルを遮断することにより、血管平滑筋を弛緩させることにより血圧を低下させる。
プロプラノロールは、アドレナリンβ受容体遮断薬であり、冠血管のアドレナリンβ2受容体を遮断することにより冠血管を収縮させるため、心筋への酸素供給を低下させる。
カルペリチドは、ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)であり、ANP受容体を刺激することにより受容体内の膜結合型グアニル酸シクラーゼを活性化させ、細胞内cGMP量を増加させる。本剤は、細胞内cGMP量を増加させることにより血管拡張作用及び利尿作用を示す。
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