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耐用上限量(Tolerable Upper Intake Level, UL)

耐用上限量とは、健康な人が習慣的に摂取しても、健康被害が生じるリスクがほとんどないとされる栄養素や物質の1日の最大摂取量である。この量を超えて摂取し続けると、有害な影響を引き起こす可能性がある。

1. 概要

  • 定義: 耐用上限量は、食品、サプリメント、強化食品などから摂取される特定の栄養素について、健康を維持しつつ安全に摂取可能な最大量を示す。
  • 設定対象: 主にビタミンやミネラルといった微量栄養素が対象となるが、その他の物質(例: 添加物、特定成分)についても設定される場合がある。
  • 目的: 栄養素を適切に摂取しつつ、過剰摂取による健康被害を防ぐことを目的とする。

2. 設定の基準

耐用上限量は、以下のような情報に基づいて設定される:

  1. 科学的データ:
    • 人間または動物を対象とした試験結果をもとに、有害作用を及ぼす量(臨界量)を評価する。
  2. 安全率(Uncertainty Factor, UF):
    • 人間の個体差やデータ不足を考慮し、臨界量に安全率を掛けて耐用上限量を設定する。
  3. 影響の種類:
    • 過剰摂取による副作用の種類(例: 肝臓や腎臓への負担、骨の異常、神経毒性など)。

    3. 耐用上限量の重要性

    1. 過剰摂取の防止:
      • 特にサプリメントの摂取が一般的になった現代において、過剰摂取のリスクが高まっている。
    2. 健康被害の回避:
      • 耐用上限量を守ることで、副作用や慢性毒性の発生を予防できる。
    3. 栄養バランスの確保:
      • 必要量と上限量の範囲内で適切な摂取を心がけることで、栄養過剰や欠乏を防げる。

    4. 耐用上限量と他の基準値の違い

    耐用上限量は、以下のような他の栄養基準値と異なる役割を持つ:

    1. 推定平均必要量(Estimated Average Requirement, EAR):
      • 健康な人の半数が必要とする栄養素の摂取量。
    2. 推奨量(Recommended Dietary Allowance, RDA):
      • 健康な人のほぼすべて(97~98%)が必要とする摂取量。

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