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γ-アミノ酪酸(GABA)

γ-アミノ酪酸(GABA, Gamma-Aminobutyric Acid)は、脳や脊髄で働く主要な抑制性神経伝達物質である。興奮性の神経伝達を抑制する役割を持ち、神経活動を適切に調整することで、脳の興奮を抑えたり、リラックス効果をもたらしたりする。

構造と生成

  1. 構造
    • GABAは、化学式が C4H9NO2 の単純なアミノ酸で、グルタミン酸(興奮性神経伝達物質)から生成される。
  2. 生成経路
    • グルタミン酸がグルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)という酵素によって脱炭酸されることで生成される。
    • この反応は、主に中枢神経系で行われる。

機能と役割

  1. 抑制性神経伝達物質
    • GABAは、シナプス後膜にあるGABA受容体に結合することで神経伝達を抑制する。
    • 過剰な神経活動を抑制することで、興奮やストレスを和らげ、精神を安定させる。
  2. 主要な役割
    • 興奮の抑制:過剰な神経活動を抑える。
    • リラクゼーション:不安や緊張を軽減し、リラックス効果をもたらす。
    • 睡眠の促進:深い睡眠を促す作用がある。
    • 筋弛緩作用:筋肉の緊張を緩和する。
    • けいれん抑制:てんかん発作の抑制に関与。

GABA受容体の種類

  1. GABA A受容体
    • リガンド依存性のClチャネル
    • GABAが結合するとClが細胞内に流入し、細胞膜の過分極を引き起こして神経の興奮を抑える。
  2. GABAB受容体
    • Gタンパク質共役受容体
    • カリウムイオン(K)チャネルを開くことで、過分極を引き起こして抑制性の効果をもたらす。

GABAの不足や過剰の影響

  1. GABA不足
    • 不安感ストレス不眠うつ病などが起こる可能性がある。
    • GABAの低下はてんかんや神経過敏症のリスクを高める。
  2. GABA過剰
    • 極端なGABAの増加は、逆に過度の抑制を引き起こし、意識低下運動機能の低下を招く可能性がある。

医療および日常生活での利用

  1. 医療用途
    • てんかん不安障害の治療薬として、GABAの作用を調節する薬(例:ベンゾジアゼピン系薬剤)が利用される。
    • バクロフェンなどの薬剤はGABAB受容体のアゴニストとして働き、筋弛緩に使用される。

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