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第109回薬剤師国家試験 問332 医師への提案

75歳女性。入院して大腸ポリープ切除術を施行することになった。この病院では、入院前にあらかじめ入院支援センターで薬剤師により持参薬のチェックなどを行うことになっている。また、大腸ポリープ切除術のクリニカルパスには手術当日から創部感染予防の目的でセフメタゾールナトリウム静注用と発熱予防目的でアセトアミノフェン錠を投与することが記載されていた。入院支援センターの薬剤師が聞き取り調査を行ったところ、以前の情報が得られた。薬剤師が医師に提案する内容として適切なのはどれか。2選べ。

  1. アムロジピン錠の中止
  2. ワルファリンカリウム錠の変更
  3. シンバスタチン錠の中止
  4. セフメタゾール注の変更
  5. アセトアミノフェン錠の変更
解答・解説

解答
24

解説
1 誤
アムロジピン錠は、ジヒドロピリジン系Ca2チャネル遮断薬であり、高血圧症、狭心症の治療に用いられる。本剤は、副作用・アレルギー歴、相互作用、大腸ポリープ切除術を施行することなどを考慮しても、中止する必要はない。

2 正
ワルファリンカリウム錠は、抗凝固薬であり、出血のリスクがあるため、大腸ポリープ切除術を施行するにあたりヘパリン系薬剤に変更することを考慮する。

3 誤
シンバスタチン錠は、HMG-CoA還元酵素阻害薬であり、高コレステロール血症の治療に用いられる。本剤は、副作用・アレルギー歴、相互作用、大腸ポリープ切除術を施行することなどを考慮しても、中止する必要はない。

4 正
セフメタゾール注は、セフェム系抗菌薬であり、ペニシリン系抗生物質と同様にβラクタム環を有する。よって、ペニシリン系抗生物質により発疹を起こしたことがある患者にセフメタゾール注を用いると、発疹を起こすことがあるため、セフメタゾール注を他の抗菌薬に変更することを考慮する必要がある。

5 誤
アセトアミノフェンは、解熱鎮痛薬であり、発熱、疼痛時に用いられる。本患者はアスピリン喘息を起こしたことがあるが、アセトアミノフェンは、COX阻害作用をほとんど示さないため、アスピリン喘息を起こしたことがある場合にも用いることができる。よって、アセトアミノフェン錠を中止する必要はない。

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