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第109回薬剤師国家試験 問117 抗体のクラススイッチ

抗体とそのクラススイッチに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. クラススイッチは、抗体可変部の遺伝子再編成の後にB細胞で生じる。
  2. 最初に産生される抗体のクラスは、IgMである。
  3. クラススイッチにより変化する領域は、重鎖(H鎖)に存在する。
  4. すべての抗体のクラススイッチは、転写産物であるRNAの選択的スプライシングの違いで生じる。
  5. クラススイッチは、T細胞との細胞間相互作用やサイトカインにより制御される。
解答・解説

解答

解説
1 正しい
 クラススイッチとは、最初にB細胞で産生されるIgMの定常領域が抗原などの刺激により他のタイプの抗体(IgGIgAIgEなど)に変化することである。抗体が産生される際、抗体可変部の遺伝子再編成の後、IgMが産生され、その後、B細胞においてクラススイッチが行われる。

2 正しい
 解説1参照

3 正しい
 クラススイッチにより変化する領域は、重鎖(H鎖)の定常部に存在する。

4 誤っている
 IgMからIgGIgAIgEに変化するクラススイッチでは、酵素(AIDActivation-induced cytidine deaminase)が働くことでDNAの組換えが起こり、特定の抗体をコードする遺伝子が活性化される。

5 正しい
 クラススイッチは、T細胞との細胞間相互作用やサイトカインにより調節される。T細胞は、抗原提示細胞から抗原提示を受けた後、B細胞上のCD40に結合し、B細胞を活性化することでクラススイッチを誘導する。また、T細胞は、クラススイッチの誘導に関与するサイトカイン(IL-4、5、13など)を産生し、適切なクラスの抗体の産生に関与する。

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