◉名称、化学構造
一般名:スマトリプタンコハク酸塩
商品名:イミグラン
◉分類
5-HT1B/1D受容体作動型片頭痛治療剤
◉効能・効果
片頭痛
◉薬理作用
スマトリプタンは5-HT1受容体、特に5-HT1B、5-HT1D受容体に作用して、頭痛発作時に過度に拡張した頭蓋内外の血管を収縮させることにより片頭痛を改善すると考えられる。
また、三叉神経に作用して、神経末端からのCGRP(calcitonin gene- related peptide)など起炎性ペプチドの放出を抑制することも、片頭痛の緩解に寄与している。
◉使用する際の注意
- 心血管系の疾患が認められない患者においても、重篤な心疾患が極めてまれに発生することがある
- 片頭痛あるいは本剤投与により眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械操作に従事させないよう十分注意する
- 本剤を含むトリプタン系薬剤により、頭痛が悪化することがあるので、頭痛の改善を認めない場合には、「薬剤の使用過多による頭痛」の可能性を考慮し、投与を中止するなど、適切な処置を行う
◉体内動態
本剤は、主としてMAO-Aで代謝される
◉相互作用
◉薬物動態学的相互作用の要因
- MAO阻害薬により、本剤の代謝が阻害され血中濃度が増加する
◉薬力学的相互作用の要因
- 5-HT1B/1D受容体作動薬(エルゴタミン製剤、トリプタン製剤)と併用すると、血管収縮作用が増強する
- セロトニン再取り込み阻害薬、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬との併用によりセロトニン症候群が現れる
- 痙攣閾値を低下させる薬により、痙攣を起こしやすくなる
◉副作用
◉主な副作用
蕁麻疹、発疹などの皮膚症状、動悸、吐き気、嘔吐、眠気、めまい、感覚障害(錯感覚、しびれなどの感覚鈍麻など)、身体各部の痛み、倦怠感、脱力感など
◉重大な副作用[初期症状]
アナフィラキシーショック、アナフィラキシー
[呼吸困難、冷汗、立ちくらみ] 虚血性心疾患様症状
[動悸、胸痛、胸部圧迫感]てんかん様発作
[意識障害、けいれん]薬剤の使用過多による頭痛
[頭痛の悪化、改善されない頭痛]
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