血清クレアチニン値とは、血液中に含まれるクレアチニンの濃度を測定した値である。
クレアチニンは筋肉内でエネルギー供給に関与するクレアチンが代謝されて生成される老廃物であり、主に腎臓を通じて尿中に排泄される。血清クレアチニン値は腎機能を評価するための重要な指標である。
クレアチニンの生成と排泄
- 生成
筋肉に存在するクレアチンリン酸がエネルギー供給の過程で代謝され、クレアチニンが生成される。この生成量は筋肉量に比例するため、個人差がある。 - 排泄
血液中のクレアチニンは腎臓でろ過され、尿中に排泄される。腎機能が正常であれば、血清クレアチニン値は一定の範囲内に保たれる。
基準値
- 成人男性:約0.7~1.3 mg/dL
- 成人女性:約0.5~1.0 mg/dL
- 子供:年齢や体格により異なるが、約0.3~0.7 mg/dL
基準値は測定方法や施設によって若干異なることがある。
血清クレアチニン値の臨床的意義
- 腎機能の指標
クレアチニンは腎臓で効率よく排泄されるため、血清クレアチニン値の上昇は腎機能低下を示唆する。特に、腎臓の糸球体ろ過量(GFR)が低下すると、クレアチニンが体内に蓄積し値が高くなる。 - 腎疾患の早期発見
血清クレアチニン値の変化をモニタリングすることで、慢性腎臓病(CKD)や急性腎不全の早期発見に役立つ。 - 腎クリアランスの計算
血清クレアチニン値は、GFRの推定に使用される「クレアチニンクリアランス」や「eGFR(推定糸球体ろ過量)」の算出に必要である。
異常値の原因
- 値が高い場合
- 腎機能低下(慢性腎臓病、急性腎不全)
- 脱水症状(血液が濃縮されるため)
- 高筋肉量(筋肉由来のクレアチニン生成増加)
- 筋肉損傷(横紋筋融解症など)
- 値が低い場合
- 筋肉量の減少(加齢、栄養不良、筋疾患)
- 妊娠(血液量の増加による希釈効果)




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