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第110回薬剤師国家試験 問107

下図は、インスリンの構造を模式的に示している。図中のはアミノ酸残基を示し、特徴のあるアミノ酸残基を3文字表記している。

 近年、インスリンの化学構造を部分的に改変することで、治療目的に沿った血糖降下作用を発揮するインスリンアナログ製剤(15)が開発されている。このうち、構造改変によりインスリンの等電点(pI5.4)を中性付近(pI6.7)に近づけることにより、生理的pHで等電点沈降を起こし、皮下で徐々に溶解、吸収され、1日1回の皮下投与で安定した血糖降下作用を示すのはどれか。1つ選べ。なお、各アナログ製剤の構造はインスリンと同様の方法で図示しており、図中のはインスリンと異なるアミノ酸残基を示す。

解答・解説

解答
2

解説
インスリンの等電点(pI:約5.4)を中性に近い値(pI:約6.7)にするには、塩基性アミノ酸を多く含むように構造を変化させる必要がある。

1 誤
インスリンリスプロは、インスリンのB鎖の28番目のプロリンと29番目のリジンを入れ替えた構造を有する超速効型のインスリン製剤である。

2 正
インスリングラルギンは、A鎖の21番目のアスパラギンをグリシンに置き換え、さらにB鎖のC末端に2つのアルギニンを付加した構造を有する。この構造変更により塩基性アミノ酸が増えて等電点が高く(およそpI 6.7)なっており、皮下注射後は生理的pHで沈殿を形成し、ゆっくりと血液中に移行する持効型のインスリン製剤である。

3 誤
インスリングルリジンは、B鎖の3番目のアスパラギンをリジンに、29番目のリジンをグルタミン酸に置き換えた構造を有する超速効型インスリンアナログ製剤である。

4 誤
インスリン デグルデクは、B鎖のC末端にあるトレオニンを取り除き、B29位のリジンにグルタミン酸とヘキサデカン酸を順に結合した構造を有する持続型のインスリンアナログ製剤である。

5 誤
インスリン アスパルトは、B28番目のプロリンをアスパラギン酸に置き換えた構造を有する超速効型のインスリンアナログ製剤である。

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