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生殖器の悪性腫瘍

1 前立腺がん

【概説】
前立腺がんは、前立腺外腺(辺縁領域)に発生する悪性腫瘍であり、95%以上が腺がんで占められる。腫瘍の発育には、アンドロゲン(男性ホルモン)の刺激が大きく関与する。

 【症状】
早期には無症候性のことが多いが、病状が進行すると排尿困難や頻尿などの下部尿路症状が出現する。さらに骨転移をきたした場合には、腰痛を訴えることもある。

【検査】
前立腺肥大症との鑑別には、直腸診(直腸内触診)や血中PSA(前立腺特異抗原)値の測定が有用とされる。PSA値が4.0 ng/mLを超える場合には、前立腺がんの存在を疑う。

【治療】
予後良好(10年以上の余命)が見込まれる局所進行例では、前立腺全摘除術が選択される。
一方で、高齢者や転移を有する例では、ホルモン療法(内分泌療法)放射線療法化学療法などを組み合わせて行う。
ホルモン療法開始後には、テストステロン分泌の抑制により腫瘍が一時的に縮小する。
しかし、長期的にはPSA値の再上昇や転移の進行、新たな病変の出現を伴い、去勢抵抗性前立腺がん(CRPCに進行することが多い。

●治療に用いられる主な薬剤

2 子宮頸がん

【概要】
子宮頸がんは、子宮頸部の扁平上皮に由来する悪性腫瘍であり、多くは扁平上皮がんである。
初期には自覚症状に乏しいが、進行に伴い以下の症状が出現する:
・性交時の出血
・不正性器出血
・下腹部痛
発症にはヒトパピローマウイルス(HPV)感染が深く関与しており、特に2040歳代の女性に好発する。 

【検査】
腫瘍マーカーとして、SCC(扁平上皮がん関連抗原)が用いられる。

【治療】
子宮頸がんの治療には、外科手術、放射線療法、化学療法があり、単独または併用して実施される。
化学療法に使用される薬剤
・シスプラチン
・ブレオマイシン
・フルオロウラシル

3 子宮体がん

【概要】
子宮体がんは、子宮内膜に発生する悪性腫瘍であり、主に腺がんである。
主な症状は不正性器出血で、以下のリスク因子が関与する
・エストロゲンの過剰刺激
・肥満・高血圧・糖尿病などの生活習慣病
特に4060歳代に多くみられる。

【検査】
腫瘍マーカーとしてCA125が用いられる。

【治療】
治療には、外科的手術、放射線療法、化学療法、ホルモン療法(例:メドロキシプロゲステロン)が選択される。
主な化学療法のレジメン
AP療法(ドキソルビシン+シスプラチン)
TC療法(パクリタキセル+カルボプラチン)

4 卵巣がん

【概要】
卵巣がんは、卵巣に発生する悪性腫瘍であり、発生母地により以下のように分類される
・上皮性腫瘍
・性索間質性腫瘍
・胚細胞腫瘍
・転移性腫瘍
明確な単一の発がんリスクは特定されていないが、複数の因子が複合的に関与しているとされる。
一部の症例では、BRCA1BRCA2遺伝子変異が関係している。

好発年齢
・上皮性腫瘍5060歳代
・胚細胞腫瘍 → 10〜30歳代

【検査】
・上皮性腫瘍CA125
・胚細胞腫瘍 → AFPやhCG

【治療】
治療の基本は外科的手術である。
術後の補助化学療法としては以下の併用療法が行われる:
TC療法(パクリタキセル+カルボプラチン)
DC療法(ドセタキセル+カルボプラチン)
 症例に応じてベバシズマブを併用することもある。

また、特定症例ではPARP阻害薬(オラパリブ、ニラパリブ)が使用される。
胚細胞腫瘍は若年者に多いため、妊孕性の温存(片側卵巣の温存)を検討することが必要となる。

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