熱力学は、「エネルギーの移動」や「エネルギーの変換」を扱う学問です。
ここで最も基本となるのが「系(けい)」という考え方です。
◆ 系・外界・境界とは?
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系(system):自分たちが注目する対象のこと。たとえば試験管の中の液体や、ピストンの中の気体など。
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外界(surroundings):系の外側。空気や周囲の環境など。
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境界(boundary):系と外界の境目。熱や物質のやりとりがここを通じて起こる。
👉 つまり、**「系」と「外界」の間にあるのが「境界」**で、
この境界を通して、熱・仕事・物質が行き来します。
系の分類 ― エネルギーと物質の出入りで区別!
系は、「物質」や「エネルギー(熱・仕事)」が出入りできるかどうかで、3種類に分けられます。
| 系の種類 | 物質の移動 | 熱の移動 | 仕事の移動 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 開いた系(開放系) | 〇 | 〇 | 〇 | 熱も物質もやりとりできる。例:沸騰中の鍋 |
| 閉じた系(閉鎖系) | ✕ | 〇 | 〇 | 物質は出入りしないが、熱や仕事は移動可 |
| 孤立系 | ✕ | ✕ | ✕ | 完全に遮断。熱・仕事・物質すべて出入りしない |
◆ それぞれのイメージ
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開いた系(開放系):
→ 例:ふたを開けた鍋。蒸気(水分)も熱も逃げる。仕事(圧力変化)も起こる。 -
閉じた系(閉鎖系):
→ 例:しっかりふたをした圧力鍋。水は逃げないが、熱や仕事のやり取りはある。 -
孤立系:
→ 例:断熱容器(魔法瓶)に密閉された液体。エネルギーも物質も全く移動しない理想状態。
✅ ポイントまとめ
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「系とはどこを注目しているか」を決めることが熱力学の第一歩。
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「熱・仕事・物質の出入りがあるか?」で系を分類しよう。
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薬学・医療でも、生体や薬剤反応を“系”として扱う場面が多数登場します!
国家試験にも出る!
「閉じた系でやり取りできるのはどれか?」といった問いが過去問でも出題されています。
定義をしっかり覚えたうえで、どこまでが系か?何が出入りするか?を考えるクセをつけておきましょう。
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