欠神発作(けっしんほっさ、Absence Seizure)は、突然の意識消失を特徴とする短時間の発作であり、小児てんかんに多くみられる。発作中は動作が停止し、ぼんやりとした表情になるが、通常は数秒から20秒以内に回復し、発作前後の記憶は残らないことが多い。
1. 特徴
- 突然の意識消失(応答がなくなる)
- 持続時間は数秒~20秒程度
- 発作中の記憶がない
- 動作が停止し、瞬きや口のもぐもぐなどの軽微な自動症を伴うことがある
- 発作後はすぐに通常の意識に戻る
- 転倒やけいれんは通常みられない
- 過呼吸(深呼吸)で誘発されやすい
2. 症状
① 発作中の特徴
- 突然意識がなくなり、動作が止まる
- まばたきが増える
- 口をもぐもぐ動かす
- 手を軽く動かす(軽微な自動症)
- 周囲の呼びかけに反応しない
② 発作後
- すぐに正常に戻る
- 発作中の記憶はない
- 発作後の疲労感はほとんどない
3. 診断
① 臨床症状の確認
- 発作の頻度が高い(1日に何回も起こることがある)
- 過呼吸で誘発されやすい
- 短時間で回復し、発作前後の記憶がない
② 鑑別診断
- 注意欠如・多動症(ADHD):欠神発作と区別が難しいことがある
- 強直間代発作:全身けいれんがある
- 一過性脳虚血発作(TIA):高齢者に多く、てんかん波を認めない
4. 治療
薬物療法
- エトスクシミド(ESM)
- バルプロ酸(VPA)
- ラモトリギン(LTG)(補助的に使用)
5. 欠神発作と類似疾患の比較
| 疾患 | 主な違い |
|---|---|
| 欠神発作 | 突然の意識消失、短時間(数秒~20秒)、まばたきや口の動き、自動症が軽微、記憶なし |
| 複雑部分発作 | 意識障害があるが数分間持続し、手を触る・歩くなどの明確な自動症が多い |
| 注意欠如・多動症(ADHD) | 注意が散漫になるが、発作のように突然停止するわけではなく、意識がある |




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