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束一的性質(そくいつてきせいしつ、colligative properties)

束一的性質(そくいつてきせいしつ、colligative properties)は、溶液の物理的性質の一群であり、溶液中に溶けている溶質の種類には依存せず、その粒子数のみに依存する性質を指す。これは、溶媒と溶質の分子間相互作用ではなく、溶液中の粒子の数密度に関係しているためである。

主な束一的性質

以下の4つが代表的な束一的性質である:

  1. 蒸気圧降下
    溶液中に溶質を加えると、溶媒の蒸気圧が低下する現象。

    • ラウールの法則:溶液の蒸気圧は、純溶媒の蒸気圧と溶媒のモル分率に比例する。
  2. 沸点上昇
    溶液の沸点が、純溶媒よりも高くなる現象。
    関係式
    :沸点上昇度=溶媒固有の沸点上昇定数×溶質のモル濃度 
  3. 凝固点降下
    溶液の凝固点が、純溶媒よりも低くなる現象。
     関係式:蒸気圧降下度=溶媒固有の凝固点降下定数×溶質のモル濃度
  4. 浸透圧
    溶液が半透膜を通じて純溶媒を引き込む際に生じる圧力
    ファントホッフの式:浸透圧=ファント・ホッフ因子×モル濃度×気体定数×絶対温度

特徴

  • 溶質の種類ではなく粒子数に依存するため、電解質(イオン化する物質)はイオンの解離度に応じて効果が強くなる。
    • 例:NaCl(電解質)は溶液中で2つの粒子(NaとCl)に分離するため、束一的性質への影響が非電解質より大きい。
  • 希薄溶液で特に正確に適用できる。

応用例

  1. 生活への利用
    • 寒い地域で道路の凍結防止に塩を撒くのは、凝固点降下を利用している。
    • 点滴液の浸透圧調整には、浸透圧の性質が利用される。
  2. 科学技術
    • 束一的性質を用いて、溶質の分子量を測定する。
    • 高分子化合物の特性評価に応用される。

束一的性質は、溶液の熱力学的挙動を理解するために不可欠な概念である。

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