推定平均必要量とは、健康な個人や集団の約50%がその栄養素の必要量を満たすことができると推定される1日あたりの栄養素摂取量を指す基準値である。これは、集団全体の栄養状態を評価し、推奨量(RDA)を設定する基礎として使用される。
1. 推定平均必要量の目的
推定平均必要量は、以下の目的で設定される
- 集団の栄養状態の評価:
- 集団における栄養素の不足リスクを把握するための指標として利用される。
- 推奨量(RDA)の算出基準:
- 推定平均必要量をもとに、個体差を考慮した推奨量が設定される。
- 栄養政策の策定:
- 公衆衛生の改善や栄養政策の基盤となるデータを提供する。
2. 推定平均必要量の算出方法
推定平均必要量は以下の手順で設定される
- 科学的エビデンスの収集:
- 栄養素の必要量に関する研究データを基に、集団の必要量を推定する。
- 必要量の分布の把握:
- 健康な人々におけるその栄養素の必要量分布を分析する。
- 中央値の設定:
- 必要量分布の中央値(50%が必要量を満たす値)が推定平均必要量となる。
3. 推定平均必要量の活用
推定平均必要量は、以下のような状況で利用される
- 集団の栄養状態の評価:
- 集団全体の摂取量が推定平均必要量を下回る場合、その集団で栄養不足のリスクが高いと判断される。
- 食事摂取基準の設定:
- 推奨量(RDA)や耐用上限量(UL)の設定の基礎となる。
- 政策や教育の基準:
- 公衆衛生の施策や栄養指導の指針として用いられる。
4. 推定平均必要量と他の基準値の違い
- 推奨量(RDA)との違い:
- 推定平均必要量は、集団の50%が必要量を満たす値であるのに対し、推奨量は集団の97~98%が必要量を満たすように設定される。
- 目安量(AI)との違い:
- 推定平均必要量は科学的根拠に基づく中央値であるが、目安量はデータ不足時の参考値として設定される。




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