◉名称、化学構造
一般名:メトトレキサート
商品名:リウマトレックス
◉分類
抗リウマチ剤
◉効能・効果
- 関節リウマチ
- 局所療法で効果不十分な尋常性乾癬
- 関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症
- 関節症状を伴う若年性特発性関節炎
◉薬理作用
本剤は抗体産生、リンパ球増殖、血管新生、滑膜増生、炎症部位への好中球遊走、インターロイキン-1産生、コラゲナーゼ産生を抑制することにより、関節リウマチ等の活動性を低下させる
◉使用する際の注意
- 本剤は1週間のうちの特定の日に投与するので、患者に対して誤用、過量投与を防止するための十分な服薬指導を行う
- 尿量、排尿回数をチェックし、排尿が少ないと判断したときは、点滴又は経口により水分を補給し排尿を促す
- 骨髄抑制、肝・腎機能障害等の重篤な副作用が起こることがあるので、本剤投与開始前及び投与中、4週間ごとに臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、尿検査等)を行うなど、患者の状態を十分観察する
- 本剤投与開始前に胸部X線等の検査で肺疾患の有無を確認し、さらに必要に応じて胸部CT検査等を行い、投与の可否を慎重に判断する
- 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認する
- 出血性腸炎、消化管潰瘍・出血等の消化管障害があらわれることがあるので、口内炎、激しい腹痛、嘔吐、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行う
- 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意する
- 悪性リンパ腫、リンパ増殖性疾患、急性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)等があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う
- 免疫機能が抑制された患者への生ワクチン接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、本剤投与中に生ワクチンを接種しない
-
本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認する
◉相互作用
◉薬物動態学的相互作用の要因
- NSAIDによりプロスタグランジン生成が阻害されることで、腎血流量が低下し、本剤の血中濃度が上昇する
- タンパク結合率の高い薬剤(SU剤、フェニトイン、バルビツール酸系薬)により、タンパク結合しているメトトレキサートが遊離型となり、毒性が増大する
- ペニシリン、プロベネシドがメトトレキサートの腎排泄を競合的に阻害する
◉薬力学的相互作用の要因
- 葉酸代謝拮抗薬(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)により本剤の作用が増大する
- レフルノミドにより骨髄抑制の副作用が増大する
◉副作用
◉主な副作用
肝機能障害(疲れやすい、けん怠感、吐き気、食欲不振など)、発疹、かゆみ、発熱、血尿、蛋白尿(尿が濁る)、吐き気、腹痛、下痢、口内炎、食欲不振、嘔吐、舌炎、脱毛、頭痛、めまい、咳嗽、呼吸困難、けん怠感、動悸、胸部圧迫感、浮腫など
◉重大な副作用[初期症状]
ショック、アナフィラキシー
[冷感、呼吸困難、血圧低下]骨髄抑制
[発熱、のどの痛み、かぜのような症状]劇症肝炎、肝不全
[食欲不振、けん怠感、皮膚や白目が黄色くなった]急性腎障害、尿細管壊死、重症ネフロパチー 尿量の減少、顔などのむくみ、口の渇き]
[間質性肺炎、肺線維症、胸水 発熱、咳(から咳)、呼吸困難]
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