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心筋(Cardiac Muscle)

心筋は、心臓を構成する筋肉であり、自律的に収縮して血液を全身に送り出す機能を持つ特別な筋肉組織である。心筋は、骨格筋や平滑筋と異なり、横紋筋でありながら不随意筋として機能する特徴を持つ。

心筋の特徴

  1. 横紋構造
    • 心筋は骨格筋と同様にアクチン(Actin)とミオシン(Myosin)のフィラメントが規則的に配列した横紋構造を持つ。
  2. 不随意筋
    • 心筋は自律神経系や特殊な興奮伝導系(洞房結節など)によって制御され、意識的なコントロールはできない。
  3. 分枝構造
    • 心筋細胞は枝分かれした形をしており、介在板(Intercalated Discs)で互いに接続されている。
  4. 介在板
    • 心筋細胞を連結し、機械的な強度を保つとともに、電気的な信号を効率よく伝える。
    • ギャップ結合:電気的シグナルを迅速に隣接細胞へ伝える。
    • デスモソーム:細胞間の接着を強化する。
  5. ミトコンドリアが豊富
    • 心筋細胞は多量のミトコンドリアを有しており、持続的に収縮を行うためのエネルギー(ATP)を産生する。

心筋の構造

  1. 心筋細胞(Cardiomyocyte)
    • 心筋は心筋細胞から構成され、1つの細胞は円柱形で分岐構造を持つ。
    • 1~2個の核を持つ(骨格筋は多核細胞)。
    • 筋小胞体(Sarcoplasmic Reticulum)
      • カルシウムイオンを貯蔵し、収縮と弛緩を調節する。

    心筋の機能

    1. ポンプ機能
      • 心筋の収縮により、心臓がポンプとして機能し、血液を全身に送り出す。
      • 右心系:肺循環を担う。
      • 左心系:全身循環を担う。
    2. 自律的収縮
      • 心筋には洞房結節(SA Node)などのペースメーカー細胞が存在し、自律的に電気信号を発生させる。
      • 心拍リズムは自律神経系(交感神経と副交感神経)によって調整される。
    3. 絶え間ない活動
      • 心筋は疲労することなく、胎児期から生涯にわたって絶え間なく収縮を続ける。

    心筋の収縮メカニズム

    1. 興奮伝導
      • 電気信号が洞房結節で発生し、心房から心室へと伝わる(刺激伝導系:房室結節、ヒス束、プルキンエ繊維を含む)。
    2. カルシウム依存性収縮
      • 電気信号が細胞膜を通過する際、カルシウムイオン(Ca2+)が筋小胞体から放出される。
      • アクチンとミオシンの相互作用により収縮が起こる。
    3. ATPの利用
      • ATPをエネルギー源として、ミオシンがアクチンフィラメントを引き寄せることで筋収縮が行われる。

    心筋の調節

    1. 自律神経系による調節
      • 交感神経:心拍数を増加させ、収縮力を高める。
      • 副交感神経:心拍数を減少させる。
    2. ホルモンの影響
      • アドレナリンノルアドレナリンが心拍数や収縮力を増加させる。
    3. スターリングの法則
      • 心室に戻る血液量が多いほど収縮力が増すという法則。

    心筋の病態

    1. 心筋梗塞
      • 心筋への血流が遮断されることで、心筋細胞が壊死する。
    2. 心不全
      • 心筋の機能低下により、十分な血液を送り出せなくなる状態。
    3. 不整脈
      • 心筋の電気信号伝達に異常が生じることで、心拍リズムが乱れる。
    4. 心筋症
      • 心筋そのものの異常(肥大型、拡張型、拘束型など)により、収縮や拡張が正常に行えなくなる。

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