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延髄(Medulla Oblongata)

延髄は、脳幹を構成する重要な部分で、脳と脊髄をつなぐ構造である。延髄は生命維持に必要不可欠な機能を担い、呼吸や心拍数、血圧などの自律神経機能を調節する中枢として知られる。

延髄の位置と構造

  • 延髄は、橋(Pons)の下部に位置し、上部は橋と接続し、下部は脊髄と連続する。
  • 延髄には、灰白質(神経核)と白質(神経線維)が含まれており、感覚信号や運動信号を伝達する経路の要所である。
  • 延髄内には以下の重要な神経核や経路が含まれる:
    • 呼吸中枢:呼吸のリズムを制御。
    • 循環中枢:血圧と心拍数を調整。
    • 反射中枢:嚥下、咳、嘔吐などの反射を司る。

延髄の主な機能

  1. 生命維持の中枢
    • 呼吸の調節
      延髄の呼吸中枢は、吸息と呼息を調整し、酸素と二酸化炭素の濃度に応じて呼吸のリズムを適応させる。
    • 心拍数と血圧の調節
      延髄の循環中枢は、自律神経系(交感神経と副交感神経)を通じて、心臓の収縮や血管の拡張・収縮を制御する。
    • 消化機能の調整
      嚥下や胃腸運動を調節し、消化過程をサポートする。
  2. 反射の統合
    延髄は、以下のような基本的な反射行動を統合する:

    • 嚥下反射(飲み込み)
    • 咳反射(気道の異物除去)
    • 嘔吐反射(有害物質の排出)
    • くしゃみ反射(鼻腔の刺激反応)
  3. 神経経路の中継
    • 延髄は、脳と脊髄をつなぐ主要な経路であり、運動信号(下行性)と感覚信号(上行性)の伝達に関与する。
    • 意識状態の調整
      • 延髄は脳幹網様体の一部として、覚醒や意識の維持にも関与している。

    延髄と関連する疾患

    1. 延髄損傷
      • 延髄が損傷を受けると、呼吸停止や心停止など生命維持機能が直ちに危機にさらされる。
      • 外傷や腫瘍、脳卒中が原因となることが多い。
    2. 脳卒中(延髄の虚血や出血)
      • 延髄が脳卒中によって損傷されると、運動や感覚、反射機能に障害が生じる。

    延髄の臨床的意義

    延髄は、呼吸・循環・反射といった生命維持機能の中枢として非常に重要であり、損傷や機能不全が致命的な結果をもたらすことが多い。そのため、延髄に関連する疾患の早期発見と治療が、命を救う上での鍵となる。また、延髄における神経伝達経路の研究は、神経疾患や中枢神経系障害の治療法開発に役立てられている。

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