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全身性

1 発熱

【概要】
視床下部の体温調節中枢が、体内での熱の産生と放散のバランスを調節しているが、このバランスが崩れると発熱が生じる。体温の測定には口腔温腋窩温直腸温などが用いられる。
正常な体温の上限は口腔で約37℃とされ、腋窩温はやや低く直腸温はやや高めとなる傾向がある。
また、直腸温は正確な体温評価が必要な場面などで用いられる。

【分類と原因】
発熱を伴う患者では、病歴の聴取、身体診察、基本検査を丁寧に実施し、原因に応じた適切な治療を行うことが重要である。また、女性では月経周期の影響で一時的に体温が上昇することもあり、生理的要因による体温変化として理解しておく必要がある。

●発熱の分類と原因

2 発疹

【概要】
発疹とは、皮膚に現れる視認可能な変化を指し、視診や触診によって確認される皮膚症状である。

【分類】
発疹は、原因が直接関与する一次的な「原発疹」と、既存の皮膚病変に続発して起こる「続発疹」の2つに分類される。

● 発疹の分類とそれぞれの特徴

3 頭痛

【概要】
頭痛とは、頭部に自覚される痛みの総称であり、多くの原因によって引き起こされる。

頭痛の分類と主な原因

【分類と原因】
頭痛は、脳や身体の疾患が背景にある「症候性頭痛(2次性頭痛)」と、明らかな器質的疾患を伴わない「機能性頭痛(1次性頭痛)」に分類される。

4 浮腫

【概要】
浮腫とは、体液が過剰に組織間に貯留することで生じる腫れであり、局所的または全身的に分類される。局所的な血流障害やリンパ還流の障害、全身的な血漿膠質浸透圧の低下などが原因となる。
特に、血中アルブミンの低下により血管内の膠質浸透圧が下がると、血管内の水分が外に漏れ出して浮腫を引き起こす。浮腫のうち、皮膚を押すと指の跡が残る「圧痕性浮腫」は、甲状腺機能低下症による粘液水腫を除き、多くで認められるのが特徴である。

【分類と原因】

5 脱水

【概要】
脱水とは、水分摂取の不足発汗・下痢・嘔吐などによる排泄の増加が原因となり、体液量が生理的範囲を下回った状態を指す。

【分類と特徴・原因】
人体の約60%は水分で構成されており、そのうち「細胞内液が約40%、細胞外液が約20%」を占める。細胞外液のうち75%は組織間液、25%は血漿である。
また、細胞外液にはナトリウム、細胞内液にはカリウムが多く含まれる。
体液が失われる際、水とナトリウムの喪失割合の違いによって、脱水は以下の3種類に分類される
高張性脱水(水分の喪失が優位)
等張性脱水(水とナトリウムが等しく失われる)
低張性脱水(ナトリウムの喪失が優位)

●脱水の分類と特徴・原因

6 悪心・嘔吐

【概要】
悪心とは、胃腸内の内容物を吐き出したくなるような不快な感覚を指し、嘔吐とは実際にその内容物が食道・口腔を通って体外に排出される現象である。嘔吐は大きく「中枢性」と「末梢性」に分けられ、それぞれ発症のメカニズムが異なる。
中枢性嘔吐は、大脳皮質や延髄の化学受容器引金帯(CTZ)が刺激されることや嘔吐中枢が活性化されて起こる。一方で、末梢性嘔吐は、消化管や腹部の異常刺激が迷走神経などの求心路を通じて中枢に伝わることで生じる。
これらの嘔吐反応には、サブスタンスPNK₁受容体)セロトニン(5-HT₃受容体)、ドパミン(D₂受容体)など、複数の神経伝達物質が関与しているとされる。

【嘔吐の分類と原因】

7 肥満・やせ

【概要】
肥満とは、体内に脂肪組織が過剰に蓄積した状態を指す。一方、やせとは脂肪や筋肉などの組織が減少し、体重が減っている状態を指す。
肥満の程度は、体格指数であるBMIBody Mass Index:体重[kg] ÷ 身長[m]²)によって評価され、日本ではBMI25以上の場合に肥満と判定される。

●体重の増減にみられる特徴と主な原因

8 チアノーゼ

【概要】
還元型ヘモグロビンの増加により、皮膚や粘膜が青紫色に変化する状態をチアノーゼという。
この現象は、還元型ヘモグロビン濃度が5 g/dL以上、かつ酸素不飽和度が6.5 vol%以上のときに生じやすく、呼吸や循環の異常が背景にあることが多い。
ただし、ヘモグロビン自体の量が減少している貧血患者では、チアノーゼは目立ちにくい。
臨床的には、呼吸困難や息切れを訴える患者において、チアノーゼの有無を観察することが重要である。

【分類と特徴・原因】

9 貧血

【概要】
貧血とは、単位容積あたりの血液中ヘモグロビン(Hb)濃度が基準値未満に低下した状態を指す。ヘモグロビンは酸素を運搬する役割を担っており、その低下により全身の組織に十分な酸素が供給されなくなる。この結果、倦怠感、息切れ、めまい、顔色不良などの症状がみられる。
貧血はその原因に応じて複数の病型に分類されており、適切な治療のためには原因の鑑別が重要である。

【分類と原因】

10 ショック

【概要】
ショックとは、血圧の著しい低下を伴う急性の循環不全状態を指し、これにより全身の臓器や組織に十分な血液が行き渡らなくなり、多臓器障害へと進行するおそれがある。
循環機能は「循環血液量」「心収縮力(ポンプ機能)」「末梢血管の緊張(血管抵抗)」の3因子によって維持されており、これらのいずれかが障害されるとショック状態が引き起こされる。

【ショックの分類と原因】

11 疼痛

【概要】
痛みとは、組織の損傷や神経の障害などによって生じる感覚であり、自由神経終末と呼ばれる末梢の感覚受容器が侵害刺激を受けることで発生する。末梢から脊髄を経て中枢に至るまでの神経回路が、痛覚の伝達経路として機能している。
疼痛の原因は多岐にわたり、がんや虚血による臓器障害、血管拡張や内臓の運動異常といった機能的異常、さらに神経感染や糖尿病に伴う神経障害性疼痛などが含まれる。中には急激な痛みが命に関わる疾患(たとえば急性心筋梗塞くも膜下出血肺塞栓など)を示唆する場合もあり、痛みの評価は非常に重要である。

【痛みの伝わり方と制御機構】
痛みの信号は、皮膚や内臓などの末梢組織に存在する侵害受容器が刺激(炎症や損傷)を感知することから始まる。組織損傷により放出されたブラジキニンPGE₂(プロスタグランジンE₂)は受容器を刺激し、求心性一次ニューロン(知覚神経)を介して脊髄後角へ情報が伝えられる。
この過程で、サブスタンスPグルタミン酸などの神経伝達物質が放出され、二次ニューロンに痛みの信号がリレーされる。その後、痛覚情報は延髄〜中脳〜視床を経て大脳皮質へと到達し、痛みとして認識される。
一方で、体には痛みを緩和するメカニズムも備わっている。大脳皮質からの指令が下行性に伝わり、中脳の中脳水道周囲灰白質(PAG)や延髄の網様体を介して、セロトニン(5-HT)やノルアドレナリン(NA)が脊髄後角に作用し、痛覚伝達を抑制する。これが下行性疼痛抑制系と呼ばれるシステムである。

12 出血傾向

【概要】
出血傾向とは、止血に関わる生体機構の異常により、出血しやすくなる状態を指す。
通常、出血に対しては 血小板の働き、凝固因子による血栓形成、線溶系の調整がバランスよく作用することで止血が行われる。しかし、これら3要素のいずれかに異常があると、止血がうまく機能せず、異常出血が生じる原因となる。

【分類と原因】

13 全身倦怠感

【概要】
全身倦怠感とは、身体全体にわたって活力や意欲が低下し、強い疲労感やだるさを自覚する状態を指す。精神的・身体的エネルギーの喪失を伴い、日常生活に支障をきたすこともある。
原因は多岐にわたり、代謝異常や栄養障害、炎症、神経・筋疾患などが関与する。

【分類と主な原因】

14 リンパ節腫脹

【概要】
リンパ節腫脹とは、感染、腫瘍、炎症性疾患などの影響により、リンパ節が1cm以上に腫大し、触知可能となった状態を指す。原因は多岐にわたり、良性から悪性まで幅広く存在する。

【分類と主な原因】

15 関節痛・関節腫脹

【概要】
関節痛とは、骨や関節、腱などの構造物に由来する痛みを指し、関節腫脹はそれらの部位に炎症や腫瘍などが生じ、腫れて目立つようになった状態をいう。原因は、自己免疫性疾患をはじめ、代謝異常や感染性の病変など多岐にわたる。

【分類と主な原因】

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