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ロイコトリエン(Leukotrienes)

ロイコトリエンは、アラキドン酸代謝経路において生成される脂質メディエーター(生理活性物質)の一種で、特に炎症反応アレルギー反応に重要な役割を果たす。ロイコトリエンは、主に白血球(好酸球、好中球、マスト細胞、単球)によって産生される。

合成経路

  1. アラキドン酸の放出
    • 細胞膜のリン脂質から、酵素ホスホリパーゼA2(PLA2)によってアラキドン酸が切り出される。
  2. リポキシゲナーゼ経路
    • アラキドン酸が5-リポキシゲナーゼ(5-LOX)によって代謝され、ロイコトリエンA4(LTA4)という不安定な中間体が生成。
  3. ロイコトリエンの分岐
    • LTA4が以下に変換されます:
      • ロイコトリエンB4(LTB4:5-LOXによる生成。
      • ロイコトリエンC4(LTC4)、D4(LTD4)、E4(LTE4:グルタチオンやアミノ酸が付加されて生成。

主な種類と役割

  1. ロイコトリエンB4(LTB4
    • 強力な好中球の遊走因子
    • 炎症部位への白血球の集積を促進。
    • 好中球の活性化や炎症反応の増幅。
  2. ロイコトリエンC4(LTC4)、D4(LTD4)、E4(LTE4(総称:システイニルロイコトリエン):
    • 主に気道収縮血管透過性の亢進を引き起こす。
    • 気管支喘息アレルギー性鼻炎で重要な役割を果たす。
    • 血管透過性の増加による浮腫形成や粘液分泌の促進。

生理的・病理的役割

  1. 炎症
    • ロイコトリエンは炎症部位に白血球を集め、炎症を強める。
    • 慢性炎症性疾患(例:関節リウマチ、炎症性腸疾患)に関与。
  2. アレルギー反応
    • 気道収縮作用が強いため、喘息やアレルギー性疾患の主な原因物質の一つ。
  3. 血管作用
    • 血管透過性を増加させ、炎症部位での浮腫形成を促進。

臨床的意義

  • 喘息治療
    • ロイコトリエンの気道収縮作用を抑えるため、ロイコトリエン受容体拮抗薬が用いられる。
      • 例:モンテルカスト、プランルカスト。
  • アレルギー疾患
    • アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎にも関与。
  • 炎症性疾患
    • ロイコトリエンB4は慢性炎症性疾患(例えば関節リウマチ)に関連。

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