ネフローゼ症候群(Nephrotic Syndrome)とは、糸球体の障害により、大量の蛋白尿が持続的に排泄されることで低アルブミン血症や浮腫を引き起こす病態である。
1. 診断基準
ネフローゼ症候群は、以下の4つの主要な特徴を持つ。
- 高度の蛋白尿(尿蛋白 ≧ 3.5 g/日)
- 低アルブミン血症(血清アルブミン < 3.0 g/dL)
- 浮腫(低アルブミン血症による血漿膠質浸透圧の低下)
- 高脂血症(LDLコレステロール上昇)(肝臓での補償的な蛋白合成亢進)
2. 症状
- 全身性浮腫(特に眼瞼・下肢の浮腫)
- 尿量減少(腎機能低下に伴う)
- 体重増加(浮腫のため)
- 易感染性(免疫グロブリン喪失)
- 血栓・塞栓症(抗凝固因子喪失、血液濃縮による)
3. 診断
① 尿検査
- 蛋白尿(≧3.5g/日)
② 血液検査
- 低アルブミン血症(<3.0g/dL)
- 高LDLコレステロール血症
- 高フィブリノーゲン血症(血栓リスク増加)
4. 治療
① 一次性ネフローゼ症候群の治療
- ステロイド(プレドニゾロン):微小変化型ネフローゼに有効
- 免疫抑制剤(シクロスポリン):ステロイド抵抗性の場合
② 二次性ネフローゼ症候群の治療
- 原因疾患の治療(糖尿病・膠原病・感染症など)
- RAA系抑制薬(ACE阻害薬・ARB):蛋白尿の抑制
③ 対症療法
- 浮腫対策:食塩制限、利尿薬
- 血栓予防:抗凝固療法
- 脂質異常改善:スタチンなどの脂質低下薬




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