グランザイムとは、細胞傷害性リンパ球(特にキラーT細胞やナチュラルキラー(NK)細胞)によって産生されるセリンプロテアーゼの一種であり、標的細胞のアポトーシス(プログラムされた細胞死)を誘導する役割を果たしている。
特徴
- セリンプロテアーゼ
- グランザイムはタンパク質分解酵素の一種であり、標的細胞のアポトーシスに関与する。
- 免疫応答の中核
- 感染細胞や腫瘍細胞を迅速に除去するための重要な因子である。
作用メカニズム
- パーフォリンとの協働
- パーフォリンが標的細胞の細胞膜に孔を形成し、グランザイムがその孔を通じて細胞内に侵入する。
- 細胞内での作用
- グランザイムBは、以下の過程でアポトーシスを誘導する:
- カスパーゼの活性化:カスパーゼ3などのアポトーシス関連酵素を直接活性化し、細胞死を促進する。
- ミトコンドリアの破壊:ミトコンドリアからシトクロムcを放出させることで、アポトーシス経路を活性化する。
- グランザイムBは、以下の過程でアポトーシスを誘導する:
- 非カスパーゼ依存的経路
- グランザイムAは、カスパーゼを介さないアポトーシス経路を活性化することで、細胞死を誘導する。
役割
- ウイルス感染細胞の除去
- ウイルスに感染した細胞を迅速に排除し、感染拡大を抑制する。
- 腫瘍細胞の破壊
- 異常増殖した腫瘍細胞をアポトーシスに誘導して破壊する。
- 免疫制御
- 感染や腫瘍細胞を除去することで、免疫系の恒常性維持に寄与する。
種類別の機能
- グランザイムA:非カスパーゼ依存的経路で細胞死を誘導する。
- グランザイムB:カスパーゼを活性化し、アポトーシスを誘導する主な役割を担う。
臨床的意義
- 免疫療法
- グランザイムを利用した免疫療法は、がん治療や感染症治療の分野で注目されている。
- 病態との関連
- グランザイムの過剰な活性化は、自己免疫疾患や慢性炎症の原因となる可能性がある。




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