キニノーゲンは、キニンと呼ばれる生理活性ペプチド(例えばブラジキニンやカリジン)の前駆体となるタンパク質である。キニノーゲンは、主に血漿中や組織中で存在し、さまざまな生理機能や炎症反応に関与する。
主な役割
- キニンの生成
- キニノーゲンは、カリクレイン酵素によって分解され、ブラジキニンやカリジンが産生される。これらのキニンは、炎症や血管透過性の調節に関与する。
- 炎症反応の調節
- キニンは血管拡張や血管透過性の亢進を引き起こし、炎症部位への白血球の移動を促進する。
- 炎症性サイトカインの生成を誘導する。
- 血圧調節
- ブラジキニンを介して血管を拡張し、血圧を低下させる作用を有する。
キニン生成のプロセス
- 酵素の関与:
- キニノーゲンは、カリクレイン(血漿カリクレインや組織カリクレイン)によって分解される。
- キニンの作用:
- 血管平滑筋の弛緩 → 血管拡張
- 血管透過性の増加 → 浮腫や炎症反応
- 痛覚の増強 → 痛みを伴う炎症
病態との関連
- 炎症性疾患
- キニン生成系の過剰な活性化は、慢性炎症や浮腫を引き起こす可能性がある。
- 血管浮腫(遺伝性血管性浮腫)
- キニン系の調節異常により、ブラジキニンの産生が過剰になり、血管浮腫が生じる。
- 高血圧
- キニン系の低下は、血管拡張作用が弱まり、高血圧に寄与する可能性がある。
医療的応用
- ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬):
ブラジキニンの分解を抑制することで、血圧を低下させる治療法に使用されている。




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