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アンジオテンシン変換酵素(ACE:Angiotensin-Converting Enzyme)

アンジオテンシン変換酵素(ACE:Angiotensin-Converting Enzyme)は、血液中に存在する酵素であり、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)において重要な役割を果たしている。主にアンジオテンシンIを生理活性を有するアンジオテンシンIIへ変換する働きを有している。

主な機能

  1. アンジオテンシンIの変換
    • アンジオテンシン変換酵素は、アンジオテンシンI(不活性型ペプチド)からアンジオテンシンII(活性型ペプチド)を生成する。
    • アンジオテンシンIIは強力な血管収縮作用を持ち、血圧上昇に寄与する。
  2. ブラジキニンの分解
    • ACEは血管拡張作用を有するペプチドであるブラジキニンを分解し、その濃度を低下させる。
    • これにより、血管収縮作用を強化する方向に働く。

生理学的役割

  • 血圧調節
    ACEを介したアンジオテンシンIIの生成は、血圧を調節する主要なメカニズムの一部である。アンジオテンシンIIは、血管の収縮を促し、さらに副腎皮質からのアルドステロン分泌を刺激して、ナトリウムと水の再吸収を増加させる。
  • 体液バランス維持
    ACEの作用を通じて、血液量や細胞外液量の調整が行われる。

ACEと疾患

  • 高血圧
    ACEの活性が高いとアンジオテンシンIIの産生が増加し、血圧が上昇する。これが持続すると高血圧の原因となる。
  • 心不全
    アンジオテンシンIIによる血管収縮作用や体液貯留作用が心臓への負担を増加させ、心不全を悪化させる。
  • 腎疾患
    ACEを介したアンジオテンシンIIの増加は腎臓内の血流制御に影響を与え、腎機能の低下につながる場合がある。

医薬品での応用

  • ACE阻害薬
    ACEの活性を阻害することで、アンジオテンシンIIの生成を抑え、血圧を下げる効果を持つ薬剤群。代表例としてカプトプリル、エナラプリル、リシノプリルなどがある。

    • 血圧低下作用:アンジオテンシンIIの生成を抑制し、血管を拡張させる。
    • 心不全治療:心臓への負担を軽減する。
    • 腎保護効果:腎疾患の進行を抑える効果がある。

ACEの存在場所

ACEは主に以下の場所で発現している:

  • :肺の血管内皮細胞に多く存在し、全身のアンジオテンシンIをアンジオテンシンIIに変換する重要な場となっている。
  • 血管内皮細胞:全身の血管内にも分布しており、局所的な血圧調節に寄与している。

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