アトロピン、スコポラミン、ヒヨスチアミンは、ナス科植物に由来するアルカロイドであり、主に抗コリン作用を示すことで知られている。これらは同じ化学系に属し、化学的に関連しているが、それぞれ異なる生理的作用を持っている。以下にそれぞれの特徴を説明する。
1. アトロピン(Atropine)
- 作用機序:アトロピンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体を競合的に遮断することによって作用する。特に、神経筋接合部や心臓の副交感神経の作用を抑制する。
- 主な作用:
- 眼科:瞳孔を拡大させる。
- 心臓:心拍数を増加させる。
- 消化器:胃腸の動きを抑制する。
- 呼吸器:気道を広げる。
- 副作用:
- 口渇、便秘、排尿困難、視力障害(瞳孔拡大)など。
2. スコポラミン(Scopolamine)
- 作用機序:スコポラミンもアトロピンと同様にムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断する。
- 主な作用:
- 乗り物酔いの予防:スコポラミンは、運動による酔いを軽減する作用があり、乗り物酔いの予防や治療に広く使用される。
- 鎮静作用:精神的な緊張や不安を軽減するため、手術の前の鎮静として使用されることがある。
- 副作用:
- 眠気、口渇、便秘、視力障害、記憶障害など。
3. ヒヨスチアミン(Hyoscyamine)
- 作用機序:ヒヨスチアミンもアトロピンと同様にムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断する。
- 主な作用:
- 消化器系:胃腸の過剰な蠕動を抑制する。
- 心臓:アトロピンと同様に、心拍数を増加させる作用があり、心臓疾患の治療に用いられることがある。
- 呼吸器:気道の拡張作用がある。
- 副作用:
- アトロピンやスコポラミンと同様に、口渇、便秘、視力障害、排尿困難などが現れることがある。




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