CD40は、免疫系において重要な役割を果たす膜タンパク質で、主にB細胞、樹状細胞、マクロファージなどの抗原提示細胞(APC)の表面に発現している。CD40は、T細胞と抗原提示細胞間の相互作用において中心的な役割を担い、免疫応答の調節に関与する。
特徴
- 構造
- CD40はTNF受容体スーパーファミリーに属する膜タンパク質で、一回膜貫通型の構造を有する。
- 主に以下の部位から構成されます:
- 細胞外ドメイン:配位分子(リガンド)であるCD40Lと結合する部分。
- 細胞内ドメイン:シグナル伝達に関与する部分。
- 発現細胞
- B細胞:抗体産生やクラススイッチに必要。
- 樹状細胞
- マクロファージ
機能
CD40は、主にT細胞表面に発現する**CD40リガンドと相互作用することで免疫応答を誘導する。
- B細胞活性化CD40とCD40Lが結合すると、B細胞は活性化し、以下の応答が誘導される
- 抗体クラススイッチ:IgMからIgG、IgA、IgEなどへの切り替え
- 体細胞超変異:抗体の親和性を高める
- 記憶B細胞の生成
- T細胞依存性免疫応答
- ヘルパーT細胞(CD4+)がB細胞のCD40にCD40Lを介してシグナルを送ることで、B細胞は抗体産生や分裂を促進する
- 抗原提示細胞の強化
- 炎症反応
臨床的意義
- 免疫応答の調節
- CD40-CD40L経路は、免疫系の適切な機能に不可欠であり、この経路の異常は感染症への感受性や自己免疫疾患に影響を与える。
- 疾患との関連
- 自己免疫疾患
- 免疫不全症
- がん
CD40は、自然免疫と適応免疫の連携を担う重要な受容体であり、免疫応答の調節において欠かせない役割を果たす。




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