日別アーカイブ: 2019年5月20日

代表的な放射性核種の物理的性質

薬学領域で利用されている放射性同位元素の概要

薬学領域において、放射線、放射線同位元素はトレーサー法や病気の診断、治療、滅菌に用いられている。
<トレーサー法>
トレーサー法とは、注目する物質と同じ挙動をする放射性同位元素で標識された物質を体内に入れ、放射線を目印に、その物質の挙動を追跡する方法のことである。
トレーサー法で用いる放射線同位元素標識物質を「トレーサー」という。


基礎研究や医薬品開発研究に利用されている放射性同位元素

薬物に放射性同位元素を取り込み、放出される放射線より薬物の体内動態や代謝を調べることが可能である。


臨床領域で利用されている放射性同位元素

病気の診断や治療には放射性同位元素を構成元素とする放射性医薬品が用いられる。放射性医薬品を用いた画像診断(核医学診断)には、PET、SPECTがある。PET(ポジトロンCT)には、β線を放出する核種(11C、13N、15O、18Fなど)用いられ、SPECTには、γ線を放出する核種(99mTc、201Tl、123I、67Gaなど)が用いられる。一方、治療(内部照射法)には、細胞壊死作用を有するβ線やα線を放出する核種が用いられる。


天然に存在する放射性同位元素

天然に存在する放射性同位元素には、以下の2つが存在する。
1.半減期が長く地球創生時から存在するもの(222Rn、40Kなど)。
2.宇宙線などと大気低層の主成分原子との核反応で常に生成されているもの(3H、14Cなど)。

40Kについて>
40Kは半減期が約13億年であり、天然に最も多く存在する天然放射性核種である。

<参考:天然放射性核種と人工放射性核種>
天然放射性核種のみ食品から検出された場合には、その食品については放射線汚染はないと判断することができる。一方、天然放射性核種と人工放射性核種(123I、125I、131I、90Sr、137Csなど)が食品より検出された場合には、その食品については放射性降下物などによる放射線汚染を受けていると判断することができる。


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